第2の、絶えず変化する世界に対応可能なデータ/アナリティクスの能力の開発について。 ハーシェル氏は変化に対し自動的な適応を可能にするテクノロジーとして、データ・ファブリック、グラフ・テクノロジー、敵対的生成ネットワーク(GAN: Generative Adversarial Networks)、GPT-3の4つを挙げる。

  • 自動的な適応を可能にする4つのテクノロジー

データ・ファブリックについては、データ・ソースが増えれば増えるほどデータを高速かつ大規模に管理することは難しくなるが、データ統合の補助や自動化のために、必要になるという。

ハーシェル氏が紹介した事例では、AI(人工知能)を使用してファブリックを構築し、ユースケースの追加に要する期間を従来の4分の1に短縮できたという。また新たなデータ・ソースを追加するたびに新たな分析が可能となり、付加価値の創出に加えて既存のデータの新たな側面も見られるようになり、古いデータの有用性も高まったとしている。

グラフ・テクノロジーは、レコメンデーション・エンジンや不正検知システムの構築、インフラの監視など、ますます複雑化するデータの関係性の理解において鍵になるという。

GANは、何千回ものシミュレーションを行うことで、マーケティング戦略から複雑な材料の設計まで、時に人間には探し出せなかった方法を見付け出すとのこと。

GPT-3は自然言語生成技術であり、機械がヒューマン・リテラシーを身に付けるものだという。

ハーシェル氏はこうした技術を活用している企業はほんの一握りだと指摘しつつ、「こうした適応力のあるシステムの助けを借りれば、ビジネス価値の提供に集中する時間を取り戻せるのです」と提言した。