Amazonでお目当ての商品を探していて何かと困るのが「検索結果の絞り込みのしづらさ」です。検索そのものは、キーワードにずばりヒットしなくても関連性が高い商品を表示してくれたりと、一字一句合っていないとヒットしないサイトに比べて使い勝手はよいのですが、それらの商品を並べ替えたり、また絞り込もうとすると、四苦八苦することになります。

例えば、並び替えの順序は「価格の安い」「高い」と「レビューの評価順」「最新商品」、さらに基準がよく分からない「Amazonおすすめ商品」という5つしか選択肢しかありませんし、価格の絞り込みも「0-1500円」の次が「1500-10000円」などといった大雑把な間隔しかないことが多く、具体的な予算で絞り込むこともできません。

こうしたニーズに応えてくれるのが、ChromeおよびFirefox向けにリリースされている、拡張機能「Condler」です。今回はこの「Condler」の特徴を紹介します。

  • ブラウザー拡張機能「Condler」。ChromeおよびFirefox向けにリリースされています。いずれも無料で使えます

チェック一つでAmazon公式出品の商品だけに絞り込める!

では、ざっと機能を紹介していきましょう。「Condler」をインストールすると、Amazonの検索結果ページの左カラムに「並べ替え」「出品」「価格」「割引率」といった新しい項目が追加されます。

  • 「Condler」をインストールすると、Amazonの検索結果ページの左カラムに独自の検索ボックスが出現します

何と言っても重宝するのは、検索対象を、Amazon公式出品の商品だけに絞り込む機能です。「Amazonの検索結果から怪しい商品を除外する『魔法のパラメータ』効果と注意点」でも紹介したように、検索対象を「出荷元と販売元がともにAmazon」の商品だけに絞れば、出どころが怪しいマーケットプレイスの商品や、海外からの直接発送で納期が数週間かかる商品をまとめて除外できます。

これらを行うためには、URLの後ろに「&rh=p_6%3AAN1VRQENFRJN5」というパラメータを追加すればよいのですが、これを手動で、かつ検索のたびに行うのは非常に面倒です。しかし、この「Condler」をインストールしておけば、これらの有効・無効が、チェックボックスひとつで切り替えられるようになります。

ちなみにこの絞り込みでは、Amazon上で直販を行っている一部メーカーの公式ストアも巻き添えで除外してしまう欠点があります。怪しい商品を除外するという目的そのものはきちんと果たせますが、こうした副作用があることは注意が必要です(詳しく知りたい方は、前述の過去記事を参照してください)。

  • 「Amazon公式出品のみ」というチェックボックスが用意されています。これにチェックを入れると…

  • 「出荷元と販売元がともにAmazon」という条件に合致しない商品が検索結果から姿を消しました。チェックひとつでオン・オフできるのは大きなメリットです

並び替えの選択肢が多数追加、新たな商品との出会いに役立つ

もうひとつは、並び替えの項目の追加です。標準の5つの並び替え条件に加えて、「人気の高い順」「売上の良い順」「発売日の新しい順」という3つの選択肢が追加されます。これらの選択肢は、標準での並び替えが役に立たないと感じた場合に、新たな候補を見つけるのに役立ちます。

もっとも、なかには正しく動作しない並び替え条件もあるようです。特に「発売日の新しい順」は、今回いくつかの商品カテゴリーで試したところ、いまいち不正確だったため、あくまで参考程度にしておくことをおすすめします。なお「レビューが良い順」という項目もありますが、試した限り、これは標準で備わっている「レビューの評価順」と同じ意味のようです。

ちなみに、この拡張機能を有効にすることにより、本来は検索結果ページの右上にある並べ替えのためのプルダウンメニューが、本拡張機能に統合されて非表示になります。機能的に支障があるわけではありませんが、見慣れたインターフェイスが変更になるため、知らないと戸惑うかもしれません。

  • 「人気の高い順」「売上の良い順」「発売日の新しい順」という3つの選択肢が追加されます

大雑把で使い物にならない「価格での絞り込み」が実用的に!

最後に紹介するのは、価格および割引率で絞り込む機能です。検索結果を価格帯で絞り込む機能は標準でも用意されていますが、「0-1500円」「1500-10000円」「10000-50000円」といった大雑把な分け方で、カテゴリーによってはひとつの範囲内にほとんどの商品が収まってしまうこともあるなど、実用性はお世辞にも高くありません。

この拡張機能をインストールしておけば、この価格の範囲を、任意に指定できるようになります。例えば「1000円以上3000円以下」「5000円以上10000円以下」など、具体的な予算に即した検索が可能になります。もちろん、その中で価格の安い順や高い順に並び替えることもできますので、予算に合った商品を的確にリストアップできます。

また、割引率についても指定できます。Amazonで特定の割引率以上の商品を探す時には、URLの後ろに特定のパラメータをつければよいことが知られていますが、この拡張機能を使えば、フォームに割引率の値を入れるだけで検索が行えます。試した限り、あまり正確ではない結果が返ってくることもあるようですが、最初に絞り込む条件として使うのは悪くありません。

  • 標準で用意されている価格絞り込みの機能は、大雑把すぎて事実上使い物になりません

  • 具体的な価格を指定して絞り込めるようになりますので、実用性が大幅にアップします

  • 割引率を指定して絞り込む機能も用意されていますが、なかにはうまく表示できないこともあるようです

Amazonで検索をよく行う人はインストールしておいて損はなし

まだリリースされたばかりのこの「Condler」、検索後に条件をクリアするボタンがなかったり、複数の条件を組み合わせるとうまく動作しなかったりと、若干こなれていない部分もありますが、パラメータの手入力なしで使えるのは大きな利点です。何といっても、これらの有効・無効を切り替えられるのは重宝します。

また、検索結果のページでのみ動作しますので、商品ページで動作する拡張機能、具体的には「Keepa」などとバッティングしないのもメリットです。ソースコードはGitHubでも公開されており、そうした意味でも一定の信頼がおけます。Amazonで検索を行う機会が多い人は、インストールしておいて損はないでしょう。

  • 使わない機能は拡張機能のオプションで無効にすることもできます