Intelは5月31日、台湾で催される世界最大級のPC/IT見本市「COMPUTEX 2021 TAIPEI」の開幕にあわせて発表会を実施し、モバイル向け第11世代Intel Coreプロセッサの新SKU「Intel Core i7-1195G7」「Intel Core i5-1155G7」や、M.2カード型の5Gモジュール「Intel 5G Solution 5000」などについて明らかにした。

  • COMPUTEX Opening Keynote by Intel – Innovation Unleashed

発表会ではまず、今年1月にIntelのCEOに就任したパット・ゲルシンガー氏らが登壇。4月に発表したIntelの施策の柱「IDM 2.0」をあらためて強く推進していくと発言した他、COMPUTEX 2021が開催される台湾への感謝について繰り返し言及した。

  • 登壇したパット・ゲルシンガーCEO

  • 台湾とそのエコシステムへの感謝を繰り返し述べた

製品については、第11世代Intel CoreプロセッサがAMD Ryzen 5000シリーズよりも、さまざまな面で優れていると複数のベンチマークテストでアピール。その中で、モバイル向け第11世代Intel Coreプロセッサの新SKU「Intel Core i7-1195G7」と「Intel Core i5-1155G7」を発表した。いずれも4コア8スレッドとなっており、Intel Core i7-1195G7ではシングルコア動作時の最大クロックが5GHzに達する点が特徴。その他の主な仕様は以下の通り。

製品名 Intel Core i7-1195G7 Intel Core i5-1155G7
コア数 4コア8スレッド 4コア8スレッド
最大動作周波数
(シングル/全コア)
5GHz/4.6GHz 4.5GHz/4.3GHz
L3キャッシュ容量 12MB 8MB
グラフィックス Intel Iris Xe Graphics Intel Iris Xe Graphics
対応メモリ DDR4-3200、LPDDR4X-4266 DDR4-3200、LPDDR4X-4266
  • 2つの新しいSKU(Intel Core i7-1195G7とIntel Core i5-1155G7)が登場

  • 競合と比較してトランスコーディングで8倍高速、ビデオ編集は2倍高速

  • Intel Core i7-1195G7搭載マシンで、Adobe Premiere Proを用いて4K動画をプレビュー。この環境では99%のフレームを再生できてスムーズ

  • 競合製品のAMD Ryzen 7 5800U搭載マシンでは、逆に99%のフレームを再生できないためにカクカクしているという

この他、第12世代Intel Coreプロセッサこと、Alder Lake(開発コード名)についても新しい情報が明らかになった。今年始めに行われた「CES 2021」でデスクトップ向けモデルの実機デモが行われていた製品で、今回はモバイル向けの実機デモが公開された形となる。

  • ノートPCでAlder Lakeについて紹介

  • Alder Lakeが備える特徴。高性能コアと高効率コアを組み合わせた新しいアーキテクチャを採用し、x86プロセッサにSignificant Breakthroughが起こるという

  • 1.5倍速くなった第3世代Xeonスケーラブルプロセッサについても言及した

また、Intel初となる5Gプロダクト「Intel 5G Solution 5000」も発表した。2019年にMediaTekとの協業が明かされて以来初めてとなるクライアント向けの製品となっており、形状はM.2でインタフェースはPCIe 3.0。5Gとサブ6GHz、4G LTE、3G(W-CFMA)に対応する。

  • 「Intel 5G Solution 5000」。2021年後半から搭載製品を展開するという