EPFL(Ecole Polytechnique Federale de Lausanne)は米国時間2021年5月14日、Scala 3を公式ブログで発表した。本稿執筆時点でScala 3はコミュニティビルド段階で、正式版は同2月23日にリリースしたScala 2.13.5となる。ただし、ScastieでScala 3の動作は確認可能。

  • オンライン実行環境であるScastieでScala 3の動作を確認できる

    オンライン実行環境であるScastieでScala 3の動作を確認できる

Scala 3の公式ドキュメントによれば、「,」「.」など制御構造用の新しい構文や、型レベルのワイルドカードとして「_」「?」への移行など構文周りの変更が加わっている。他にもコンテキストの抽象化や型の推論を改善し、オブジェクト指向プログラミングの再構想が行なわれている。また、マクロ周りも大きく変更が加わっているため、マクロ用公式ドキュメントと互換性情報をまとめた公式ドキュメントを合わせて参照してほしい。Scalaは2001年から開発が始まり、2003年12月にファーストバージョンをリリース。Scala 3は2012年12月から開発を開始し、これまで28,000件のコミットや7,400件のプル要求、4,100件の問題を解決してきた。

  • Scalaの成長をアピールする公式動画(公式ブログより抜粋)

    Scalaの成長をアピールする公式動画(公式ブログより抜粋)