家電メーカーのアクアが、俳優の長谷川博己さんを起用した同社の家電ブランドCM発表会を開催しました。新CMのお披露目のほか、アクアが4月15日に発売したプレミアムな冷凍冷蔵庫「TZシリーズ 420Lモデル(AQR-TZ42K)」の体験会も開催。
TZシリーズは日本では珍しいSide by Sideタイプの冷凍冷蔵庫ですが、使い勝手はどうなのか、実機に触れてきました。Side by Sideタイプとは、2つ以上のドアが左右の両方向に開く観音開きの冷蔵庫です。
スリムな幅70cmタイプ
TZシリーズは2019年に発売されたアクアの冷蔵庫シリーズ。世界的なデザイナーの深沢直人氏がデザインを手がけ、4ドアタイプを採用しています。また、海外ドラマに出てくるようなデザイン性の高さから、ファッション誌などでも取り上げられ、インテリアにこだわるユーザーからも人気です。
これまでのTZシリーズは512Lモデルの「AQR-TZ51K」しかなく、本体の幅が83cmとワイド。設置が難しい住宅も多く、スリムタイプを望む声がありました。新製品のAQR-TZ42Kは、デザインはそのままで容量と幅を小さくし、マンションでも置きやすくなっているのが特徴です。
AQR-TZ42Kは観音開きタイプの大型冷蔵庫ですが、奥行きも635mmとかなり薄型。女性でも最上段の一番奥に手が届きやすいのも大きなポイントです。
在庫がひと目でわかり「フードロスを減らす」冷蔵庫
デザイン性とともに、TZシリーズの特徴となっているのは「食材残量がひと目でわかる」こと。冷蔵庫の上部は冷蔵室になっており、このメイン庫内を区切るようにチルドルームと野菜室が備え付けられています。
チルドルームと野菜室はどちらもクリアケースで、冷蔵室の扉を開くと冷蔵室だけではなくチルド室、野菜室すべての内容がひと目でわかる仕組み。冷蔵室自体の奥行きも短いので、冷蔵庫の奥にある食材を見逃して腐らせる……というありがちな失敗を減らせるかもしれません。
本体下部は冷凍スペース。新製品は庫内容量420Lのうち146Lが冷凍室、冷凍室の割合がかなり大きくなっています。まとめ買いや冷凍食品を頻繁に利用する家庭にとって、うれしい仕様です。また、冷凍室は6つのボックスで分割されており、冷凍食材を整理しやすい構造になっています。
冷凍食品を美味しく保存する「おいシールド冷凍」
TZシリーズはデザイン性が高いだけではなく、アクアならではの「食材を美味しく保存する技術」も搭載しています。それが「おいシールド冷凍」と呼ばれる機能です。
冷凍庫は見えない部分にあるパーツが凍るため、実は一定時間ごとに「霜取り運転」をしています。霜取り運転ではヒーターで内部を加熱するため、その影響で冷凍庫内の温度も数℃上昇するという弊害がありました。冷凍庫内の大きな温度変化は、冷凍食材に霜がついたり、冷凍やけしたりする原因となります。「おいシールド冷凍」では、霜取り運転時に冷凍室内に侵入する暖気をシャットアウトすることで、冷凍室の温度変化を抑えます。
日本のファミリータイプ冷蔵庫といえば、上部に大きな冷蔵室、その下に引き出し式の独立した野菜庫と冷凍庫が用意されているのが一般的です。ですが、これは世界的には少数派のスタイル。世界のファミリータイプ大型冷蔵庫は、TZシリーズのような「Side by Side」と呼ばれる、冷凍室まですべて両面開きになっているのが一般的なのです。また、冷蔵室と一体化した野菜室や、冷凍庫がボックスで分割されているのも、グローバルでは標準的な仕様です。
もちろん、日本でもグローバル仕様の冷蔵庫を輸入することはできましたが、輸入製品は保証などの面で不安というデメリットがあります。また、Side by Sideの冷蔵庫は幅が広い製品が多いため、日本の住宅事情では設置が難しいという問題もありました。そんな中でアクアがあえてグローバル仕様、さらに幅70cmとスリムなSide by Side冷蔵庫を発売したわけです。日本でも安心して世界基準の冷蔵庫を選べるようになったのはうれしいニュースではないでしょうか。