パナソニックは6月6日に、リニアシェーバー ラムダッシュの6枚刃シリーズを発売します。推定市場価格は44,000円から。メディア向け発表会では、ステイホームやリモートワークの増加でヒゲを剃る頻度が減った、ニューノーマル時代を生きる男性に最適な製品と強調しました。
6枚刃シリーズの概要
新製品の6枚刃 LSシリーズでは、3種類の刃「アゴ下トリマー刃」「くせヒゲリフト刃」「フィニッシュ刃」を2枚ずつ使用しています。これにより短いヒゲから長いヒゲまで、さまざまなヒゲにアプローチできるとのこと。実際に手にとってみると、6枚刃はさすがの迫力でした。
日ごろのシェービングで剃り残しが気になりやすいのが、アゴ下などに生える長いくせヒゲ。筆者も経験がありますが、週末に2日間くらいヒゲを剃らないと、週明けのシェービングでうまく剃れず、長いくせヒゲには難儀させられます。
こんな場面でもLSシリーズなら、ヒゲのカット率が約4倍(従来比)に向上しており、肌をワンストロークなぞるだけで簡単に剃り上げられるとのこと。新構造の6枚刃システムと高速リニアモーター駆動によって、大幅な性能向上を図ったそうです。
ヘッド部が柔軟に動くのも特徴のひとつ。「密着5Dヘッド」は、前後左右上下に加えて、前後のスライド、ツイストという方向に動くので、顔の形状に合わせて密着しながら動かせます。
また、6枚の刃が独立して1枚ずつ上下に大きく可動し、刃が肌に優しくフィットする「密着フロート刃機構」によって、アゴ下の複雑な凹凸にしっかり密着することで剃り味が向上しています。6枚刃は圧力を分散させる効果もあるので、肌への負担は10%減(従来比)に。肌の弱い男性には朗報ですね。
LSシリーズは3モデルを用意しており、同梱物の違いで価格が変わります(いずれもオープン価格)。推定市場価格は、本体のみの「ES-LS5A」が44,000円前後、全自動洗浄充電器+革の収納ケースの「ES-LS9N」が55,000円前後、全自動洗浄充電器+USB充電ケースの「ES-LS9AX」が66,000円前後となっています。
日本刀と同じ鍛造製法
パナソニック アプライアンス社 ビューティ・パーソナルケア事業部 事業部長の林眞一氏は、「ラムダッシュは開発から製造まで一貫して、滋賀県にある彦根工場で行っています。刃の素材として採用したのは、島根県安来市で作られた安来鋼です。日本刀と同じ鍛造製法で作られた切れ味鋭い刃が、新しいラムダッシュの強みです」と話します。
そして歴代のパナソニックシェーバーに搭載されてきたのが、リニアモーターと呼ばれる心臓部です。林氏は「1995年の初代から現在の第8世代まで、小型・軽量化・高性能化に取り組んできました」とアピールします。「匠と呼ばれる職人による金型の微細加工、極薄の樹脂成形、正確な開孔検査も欠かせない要素です」とも。
同じくパナソニック アプライアンス社のコンシューマーマーケティング ジャパン本部 商品センター マーケティングマネージャー 筧淳石氏は、「在宅ワークが増加したこと、常にマスクをつける生活になったことで、ヒゲ剃りの頻度が減少した人は約75%にのぼります。3日に1回剃る人はコロナ禍以前の約2倍に増えました(※パナソニック比)」と現在のヒゲ剃り事情を解説。ニューノーマル時代には長く伸びたヒゲ・くせヒゲを一気に剃れる電動シェーバーが求められているとして、新しいLSシリーズの背景やコンセプトを語りました。
withコロナ時代の製品セールスについて聞かれると、筧氏は「2020年からこの環境下(コロナ禍)になり、肌に触れる製品の訴求が難しくなっています。弊社でも製品の良さをいかに伝えるかを検討してきました。ひとつは、利用シーンをイメージした映像をWebを通じて視聴いただく方法。映像は、店頭でも積極的に流していきます。また、密着5Dヘッドの動きを体感いただけるよう、ギミックで再現してお伝えしていくことも考えています」。
6枚刃の電動シェーバーはマクセルイズミが2020年8月に発売していますが、林氏は「LSシリーズも刃の枚数は同じでも、鍛造刃を使っています。日本刀と同じような製法によって、薄くて剃り味が良いのが特徴です。リニアモーターや、5Dでヘッドが自由に動くのもLSシリーズの特徴です。ぜひ、剃り感をお試し下さい。自信があります」と話していました。
パナソニックの美容家電はコロナ禍でどのような影響を受けたか、という質問に林氏は「こうした美容小物はインバウンド需要が大きかったこともあり、2020年の第1四半期は落ち込みました。しかしその後、ステイホームの新しい需要が高まり、エステの小物が上昇に転じたほか、美容院やヘアサロンで使うバリカンの需要も増えました。結果的に横ばい、グローバル全体では伸びた状況です」と答えていました。