アドビは4月8日、Googleと共同開発したオープンソース書体「源ノ角ゴシック(英語名称:Source Han Sans)」が、バリアブルフォント(可変フォント)になったことを正式に発表した。英語名称は「Source Han Sans Variable」。
源ノ角ゴシックは、2014年にリリースされた、東アジアの幅広い言語をサポートするオープンソース書体。リリース後も継続的にアップデートされ、現在は簡体字中国語、繁体字中国語(台湾)、繁体字中国語(香港)、日本語、韓国語に関して、地域固有の字形のバリエーションを数多くカバー。国ごとに異なる漢字のかたちを、正確に表すことができる。
通常、フォントは数種類のウェイト(太さ)から用途に応じて選ぶが、バリアブルフォントでは数値の増減で細かくウェイトを調整可能。源ノ角ゴシックがバリアブルフォントとなったことで、複数の言語で制作する文書やWebサイト上でのデザインが、より柔軟に行えるようになる。
源ノ角ゴシックのバリアブルフォント(英語名称:Source Han Sans Variable)は、2020年11月に公開された「2.002 リリース」のマイナーアップデートだが、ファイルサイズが大幅に軽量化し、パフォーマンスが向上したことからメジャーアップデートとなった。例えば、1つの地域に向けて、7つのウェイトすべての書体を提供するのに必要なフォントファイルの合計は前バージョンで118MBだったが、今回のアップデートによって、同条件のファイルを31MBにまで削減した。
アドビ版のフォント※は、GitHubから誰でも無料でダウンロードできる(※Google版はNoto Sansと名前を変えて展開されている)。