OnteNoteの使い方は、概念を知ればオッケー
Windows 10、iPad、iPhoneでOneNoteの使い方を紹介しようと思うが、実は解説することはあまりない。UI/UXがほかのアプリケーションと同様によくできており、普段からPCやiPhone、iPadを使っている方ならとくにマニュアルを読むことなく使うことができると思う。
ただし、「ノートブック」「セクション」「ページ」という概念だけは最初に理解する必要がある。逆に言えば、「ノートブック」「セクション」「ページ」という概念だけ理解すれば、あとはGUIを試しながらいつの間にか使えるようになっている。
「ノートブック」は文字通り物理ノートに相当するものだ。最も大きなメモの単位であり、物理ノートを買ってくるように、まずはノートブックを作成する必要がある。セクションとページはノートブックの中の単位である。
逆に一番小さい単位が「ページ」である。物理ノートのページに相当するが、物理ノートのようにサイズがA4に限定れているといったような制限はない。必要に応じて広がっていく大きな1枚の模造紙と考えればよいと思う。
「セクション」は複数のページをまとめた単位だ。例えば、ノートブックとして「日記」という名称をつけ、ここにセクションとして「2021年」を作り、さらにその中に「3月25日」というページを作成する、といった感じである。ノートブック、セクション、ページという概念がデータを整理する仕組みにもなっているわけだ。
ノートブック作成、セクション作成、ページ作成、という手順を踏んで行き、あとはページにメモを書いていく。これだけ理解したところで、実際に使ってみよう。
OneNoteの使用サンプル
Windows 10のOneNoteはOfficeに含まれているので、Officeをインストール済みならインストールされているはずだ。OneNoteだけでもインストールできるので、まだインストールしていなければインストールしておこう。Microsoftストアからもインストールできるのでインストールも簡単だ。Microsoftアカウントでログインして使い出せば、自動的にOneDriveにデータが保存されるような使い方をすることができる。
Windows 10でOneNoteを使う場合、さまざまな資料やメモを書き込むような用途が便利だろう。とにかく、いったんデータをOneNoteに流し込んでおくといった感じだ。こうすることで、OneNoteに入れ込む段階でデータをある程度整理することができるし、あとからアクセスする分にも都合がよい。
メモとなると、やはり手書きが欲しくなってくる。キーボードからの入力でもよいのだが、思いついた時にサッと紙を出して書く要領で、タブレットにメモを書き込むといった使い方だ。これは、図を伴うようなデータ、データを書き込みながら手書きで修正していくデータにおいて特に便利だ。iPadであればApple Pencilが使用できるので、書き心地は十分である。アプリはストアからインストールできる。
PCやiPadは常に携帯しているとは限らないが、スマートフォンを携帯しない時はほとんどないはずだ。つまり、iPhoneを携帯していれば常にOneNoteに保存したメモを閲覧できることになる(OneDriveに保存しておく必要があるのは当然だが)。
PCやiPadからほど便利ではないが、iPhoneからメモを書いたり編集したりすることもできる。ここでは取り上げていないが、Microsoft OneNoteはMacやAndroidでも使うことができるので、実際にはほとんどのケースでメモを読み書きできる状況になるはずだ。iPhoneもAndroidもOneNoteはストアからインストールできる。
デジタルネイティブなノートという発想
もともと紙のノートやメモ帳、紙の資料をベースとした仕事をしていると、どうしてもデジタルデータだけというのは心もとない感じがする。しかし、よくよく考えてもらえれば、毎日使っているスマートフォンの中にはすでに何年も紙に印刷することもなく同じデジタルデータを使い続けているものが出ているはずだ。
デジタルデータだけでは惨事が発生した時にデータがすべて失われる可能性を捨てきることはできないが、もはやそうした時代ではなくなりつつあるような印象を受ける。データは「デジタルがネイティブ」が便利という状態だ。最初からデジタルで生まれ、運用も管理もデジタルだ。
「仕事先に必要な書類を持っていくのを忘れる」「デスクの上にメモ紙を置いてきた」なんて失敗は、誰しも経験があると思う。OneNoteのようなメモアプリを徹底的に使いこなすような状態にしておくと、そういった問題が発生しにくくなる。iPhoneやAndroidがあればいつでもデータにアクセスできるからだ。
WordやExcelはビジネスマンに必須のスキルとして認識されているが、メモアプリに関してはまだそういった認識が浸透していないように思える。メモアプリもビジネスを進めていく上で欠かすことのできないツールだ。ぜひ使いこなしてもらえればと思う。