HTCがVIVE VR(仮想現実)ヘッドセット用の表情トラッカー「VIVE Facial Tracker」と、モーショントラッカーの新モデル「VIVE Tracker 3.0」を発表した。価格はどちらも129.99ドル、欧州のオンラインストアでは販売が始まっており、米国などでは「間もなく」となっている。

Facial Trackerは、唇、あご・下あご、頬、舌や歯の動き組み合わせた38種類の顔の動きから、表情や顔のジェスチャーを正確にキャプチャする。トラッキングレートは60Hz。10ミリ秒以下の応答速度で、細かい唇の動きも音声に遅れず、自然で生き生きとした動きを再現できるとのこと。2つのカメラであらゆるアングルをカバーし、赤外線センサーによって薄暗い場所でのトラッキングも可能。対応デバイスはVIVE Proシリーズ。アイトラッキングが可能な「VIVE Pro Eye」と組み合わせると、顔全体の高精度な表情トラッキングが可能になるという。VIVE Proとの接続はUSB-C。

表情のトラッキングは、VRデバイスの次の進化の方向の1つとして注目されており、FacebookのMark Zuckerberg氏もThe Informationのインタビューで、視線や表情のキャプチャ、よりリアルな仮想アバターの実現をOculus VRの開発で優先していく計画を明かしていた。

  • VIVE Facial Tracker

    VIVE Facial Tracker

VIVEトラッカーは、身体やモノに取り付けて動きをキャプチャする。人が踊ってVR内のキャラクタを踊らせたり、ラケットを振ってVR内でテニスをしたり、消火作業をシミュレーションするなど、活用方法は様々だ。

VIVE Tracker 3.0は、サイズが70.9×79.0×44.1ミリで、重量が75グラム。前世代より33%小さく、15%軽量になった。その上で、バッテリー動作時間が最大7.5時間に伸びている(前世代は最大4時間)。小型化で形状が変わったためか、FoVが240度と前世代(270度)より狭くなった。充電はUSB-C。SteamVRのベースステーション2.0と1.0をサポートしており、HTC VIVE (Base Station) 、VIVE Pro、VIVE Pro Eye、VIVE Cosmos Eliteなどと使用できる。

  • VIVE Tracker 3.0

    VIVE Tracker 3.0、前世代から小型・軽量に