United States Computer Emergency Readiness Team (US-CERT)は3月3日(米国時間)、「Google Releases Security Updates for Chrome |CISA」において、Google Chromeに脆弱性が存在すると伝えた。これら脆弱性を悪用されると、攻撃者によって影響を受けたシステムの制御権が乗っ取られる危険性がある。既に脆弱性を悪用した攻撃が確認されていることから、迅速にアップデートを適用することが望まれる。

脆弱性に関する情報は次のページにまとまっている。

脆弱性が存在するとされるプロダクトおよびバージョンは次のとおり。

  • Google Chrome 89.0.4389.72 for Windowsよりも前のバージョン
  • Google Chrome 89.0.4389.72 for Macよりも前のバージョン
  • Google Chrome 89.0.4389.72 for Linuxよりも前のバージョン

脆弱性が修正されたプロダクトおよびバージョンは次のとおり。

  • Google Chrome 89.0.4389.72 for Windows
  • Google Chrome 89.0.4389.72 for Mac
  • Google Chrome 89.0.4389.72 for Linux
  • Google Chrome 89.0.4389.72 for Mac

    Google Chrome 89.0.4389.72 for Mac

今回のアップデートでは74個の脆弱性が修正されている。脆弱性の1つ(CVE-2021-21166: Object lifecycle issue in audio)は既に攻撃が確認されていると報告されており注意が必要。2021年に入ってからChromeのゼロデイ脆弱性が修正されるのはこれで2件目になると見られる。

Google Chromeはメニューから「Google Chrome について」を選択することでバージョンを確認できる。アップデート可能なバージョンが存在する場合はその旨が表示されるので、指示に従ってGoogle Chromeを再起動することでバージョンアップが適用される。