セイコーウオッチは、セイコー創業140年の歩みと2021年春夏の新製品について紹介する「グランドセイコー/セイコー オンラインサミット2021」を開催、全世界に同時配信した。ここでは、その中で発表されたグランドセイコーの新製品についてお届けする。記載の価格は税込、発売月および発売日はすべて予定。

Heritage Collection「Series 9」レギュラーモデル

1967年に登場したグランドセイコー「44GS」。そのデザイン文法を継承しつついっそう進化させた、新しいデザイン文法をまとった新シリーズ「Series 9」(シリーズナイン)が登場。今後も継続展開となる予定だ。

  • Heritage Collection「Series 9」レギュラーモデル

その心臓には、2020年に発表された「キャリバー9SA5」を搭載。デュアルインパルス脱進機やツインバレルによって、毎時36,000振動のハイビートとともに最大80時間のロングパワーリザーブを実現。また、独自の水平輪列構造を採用し、自動巻(手巻付き)ながら薄型化にも成功。次世代のグランドセイコーを担う革新的な機械式ムーブメントだ。

  • 2020年に発表された「キャリバー9SA5」を搭載

SS(ステンレススチール)製のケースとブレスレットは、ザラツ研磨による歪みのない鏡面と繊細なヘアラインで仕上げられ、豊かな光の諧調を描く。ケースの外径は40mm、厚さは11.7mm。防水性能は日常生活用強化防水(10気圧防水)。

ダイヤルは機械式グランドセイコーの製造拠点である岩手県・雫石(しずくいし)の白樺群生地がモチーフ。その大自然の静謐(せいひつ)な空気感に、深く明瞭な溝を引いた立体的なインデックスと力強い時分針が組み込まれている。まさに、グランドセイコーの哲学である『THE NATURE OF TIME』の体現といえる。価格は1,045,000円、3月6日発売。

  • 雫石(しずくいし)の白樺群生地をモチーフとしたダイヤル

  • 深く明瞭な溝を引いた立体的なインデックスと力強い時分針

  • グランドセイコーの哲学を体現する「Series 9」

Heritage Collection「Series 9」セイコー創業140周年記念限定モデル

同じく「Series 9」から、セイコー創業140周年を記念した数量限定モデルが登場。創業者である服部金太郎氏の信条「時代の一歩先を行く」という革新の精神と、「急ぐな休むな」という着実な進歩の精神をダイヤルで表現。それらの言葉に集約された、長い歴史で培った技術・ノウハウ、時計作りへの情熱を、大樹の年輪をイメージしたビジュアルに落とし込んだ。

  • Heritage Collection「Series 9」セイコー創業140周年記念限定モデル

  • 創業者の信条を独創的なダイヤルで表現

従来の型打模様より高低差を広げ、木目の溝には数百カ所にもおよぶ細かな節目加工を施すことで、シックで独創的な模様を作り出している。インデックスは18Kゴールドの削り出し。6時位置のSD(Special Dial)が、本モデルが特別であることを物語っている。

ムーブメントは、レギュラーモデルと同じく「キャリバー9SA5」。ケース材質はプラチナ950。外径は40mm、厚さは11.7mm。ストラップはクロコダイル革、中留はプラチナ950(一部18Kホワイトゴールド)。防水性能は日常生活用強化防水(10気圧防水)。価格は660万円、世界限定140本で7月23日発売。

  • レギュラーモデルと同じく「キャリバー9SA5」を搭載

  • プラチナ950を素材に使用した美しいケース

  • ストラップはクロコダイル革製

日本の四季、その美を語る「二十四節季」モデル

日本の四季の印象的な自然の表情と、その美しさをダイヤルに表現した4機種が登場。各モデルには季節を表す名称が付けられ、日本ならではの風情と美意識を呼び覚ます。その名は「春分」「小暑(しょうしょ)」「寒露(かんろ)」「冬至」。順に春・夏・秋・冬を表す言葉だ。

  • 印象的な自然の表情をダイヤルに表現した4モデル

「春分」は、ご存知のように昼と夜の長さがほぼ同じになる時期。寒さを耐えしのいだ木々が芽吹き、花を咲かせる季節だ。GMT針は、人里離れた山奥でひっそりと色づき始めた山桜をイメージしている。

  • 「春分」。ダイヤルのモチーフは新緑

「小暑」は、梅雨が明け、太陽光がいっそう輝きを増す季節。白南風(しらはえ)が木々や水面を揺らす。爽やかな水色のダイヤルは南風(はえ)が作り出すさざ波を表現している。

  • 「小暑」。ダイヤルのモチーフはさざ波

「寒露」は、草木に冷たい露が降り、朝夕はひんやりと肌寒く感じる秋を指す。黒色ダイヤルは静寂の月夜を、GMT針は鱗(うろこ)雲からのぞく月の輝きをイメージしている。

  • 「寒露」。ダイヤルのモチーフは月夜

「冬至」は、一年で最も昼の時間が短い時期。厳しい寒さを感じさせる凛とした空気と雪原をイメージしたホワイトのダイヤルに、夕日を思わせるピンクゴールドのGMTがセットされている。

  • 「冬至」。ダイヤルのモチーフは雪原

実はこのシリーズ、「春分」「小暑」と「寒露」「冬至」で仕様が異なるのでご注意を。「春分」「小暑」は自動巻(手巻付き)のメカニカルGMTムーブメント「キャリバー9S86」を搭載。パワーリザーブは約55時間。ケースとブレスレットはSS製で、ケース外径は39.5mm、厚さは14.1mm。防水性能は日常生活用防水(3気圧防水)。価格は各814,000円で、5月28日発売。

  • 「春分」と「小暑」はメカニカルハイビート GMTムーブメントを搭載

一方の「寒露」「冬至」は、自動巻(手巻付き)スプリングドライブGMTムーブメント「キャリバー9R66」を搭載。パワーリザーブは約72時間。ケースとブレスレットはSS製で、ケース外径は40.2mm、厚さは14.0mm。防水性能は日常生活用強化防水(10気圧防水)。価格は各726,000円で、9月17日発売。

  • 「寒露」と「冬至」はスプリングドライブ GMTムーブメントを搭載