米NVIDIAは2月18日(現地時間)、公式ブログを更新し、日本では2月下旬の発売を控えている新GPU「GeForce RTX 3060」でのマイニング性能を制限すると明らかにした。これにあわせて、マイニング専用チップ「NVIDIA CMP」も発表した。

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    GeForce RTX 3060での採掘効率は50%に制限される

「GeForce Is Made for Gaming(GeForceはゲーマーのためにつくられている)」と題されたブログ記事で明らかになった内容。GeForce RTX 3060のソフトウェアドライバは、Ethereum(イーサリアム)のマイニングアルゴリズムにおける特定の属性を検出することで、ハッシュレート(採掘効率)を50%に制限するという。これにより、GeForce製品がゲーマーの手に届くことをより確実にするとしている。

一方、Ethereumマイニングにおけるニーズを満たすための新製品「NVIDIA CMP(Cryptocurrency Mining Processor)」を発表し、認定パートナーを通じて販売すると明らかにした。CMPはディスプレイ出力を搭載しておらず、よりエアフローを改善した設計で高密度なマイニングが行えるほか、ピークコア電圧と動作周波数が低いために、マイニングの電力効率が向上するとしている。

CMPは、GeForce GPUとして用いるために必要な仕様を満たしていないチップを流用することで、ゲーマーがGeForce製品を購入できるかどうかに影響を与えないという。同社は「顧客のニーズにあった製品を送り出すことで、顧客に最高の価値をお届けします。CMPを利用することで、ゲーマー向けであるGeForce RTX GPUを維持しつつ、マイニング事業者が最も効率的なデータセンターを構築することを支援できます」と述べている。