パソコンを使ううえで避けて通れないのが、テキスト入力(文字入力)です。ネットを検索するにも、メールを書くにも、書類を作るにも、テキストを入力しないと始まらないのはiPadも同じ。iPadをパソコン化するうえでは、従来のパソコンと比べていかに快適にテキスト入力を行えるかがまず重要になってきます。
iPadでは1.オンスクリーン(ソフトウェア)キーボード、2.外部(ハードウェア)キーボード、3.Apple Pencil、4.音声入力という4つの方法を使ってテキスト入力をすることができます。物理的なハードウェアキーボードを搭載していないiPadでは、このうちiPhoneと同じようにオンスクリーンキーボードを使うのが普通ですが、打鍵感がなく、キーの境目を感じられないなど、ノートブックPCと比べると使いにくいと感じることが多いでしょう。
魅力いっぱいの純正品
そこで利用したいのが、外部キーボードです。一番に候補に挙がるのはApple純正品で、「Magic Keyboard」(3万1,800円)、「Smart Keyboard Folio」(1万9,800円)、「Smart Keyboard」(1万6,800円)の3モデルが発売されています。”いいお値段”しますが、その特徴は、
1.iPadとマグネットで取り付けられる
2.面倒なペアリング作業が必要ない
3.持ち運び際に便利な頑丈なカバーとして使える
4.タイピングする際にiPadを立てかけるスタンドにもなる
5.デザインやサイズなどの一体感に優れる
の5つ。さらにMagic Keyboardだけに関していえば、バックライト付きのシザー式キーボードを採用し、トラックパッドやUSB-Cポートの搭載、スタンドの自由な角度調整が可能など、サードパーティ製品にはない独自性を有しています。AppleがiPad(現在はProまたはAirのみの対応)をノートブックのように快適に利用してもらうために用意した完成度の高い製品ですので、予算が許せば一番に購入を考えたいところです(3モデルの詳細に関しては次回掲載します)。
サードパーティ製品のメリット
もう1つの選択肢となるのがサードパーティの製品です。有線接続で手軽に利用できるもの、Bluetoothでワイヤレス接続できるもの、カバーやスタンド機能を有するもの、マグネットで接続できて面倒なペアリングが不要となるAppleの規格「Smart Connector」に対応したものなど、実にさまざまな製品がリリースされています。
Apple純正品と比較した際の大きなメリットは、
1.キー配列やキーピッチ、打鍵感、サイズ、重さ、デザインなど、好みに合わせて選ぶことができる
2.純正品よりも安価な製品がほとんど
3.PCなどほかのデバイスと使い回せる
の3つ。Apple純正品のキー配列はMacのキーボードを踏襲していますから、特にWindowsユーザには最初慣れが必要です。その点、これまで使い慣れたものと同じタイプのものを手に入れれば、購入した瞬間から効率良く作業を開始できるでしょう。
純正品を選んでも、サードパーティ製品を選んでも、テキスト入力をするうえで「できること」に大きな違いはありません。ですから、それぞれのメリットを吟味して、どういったキーボードなら"快適に作業しやすいのか"を重視して製品を選びましょう。