SAPジャパンは、「SAP S/4HANA Cloud」の最新版「SAP S/4HANA Cloud 2011」の提供を開始したと発表した。

「SAP S/4HANA Cloud 2011」では、回収・クレーム管理に対する新たなSAP Fioriアプリの提供、定期的なサービス業務への対応などの新機能を提供する。

SAP Fioriアプリでは、売掛金処理や支払約束管理など、6つの新しいアプリを提供。また、支払約束における分割支払の登録や、クレームと改修請求書におけるカスタム項目・ロジックの拡張オプションを提供する。

定期的なサービス業務への対応では、保全計画による定期サービスの計画立案、および計画に基づくサービス実行管理を行うことができ、この機能を利用することで、定期サービスによる顧客維持率と 継続的なサービス収益の増加につながるという。

そのほか、非構造化データからの受注登録、受注時の製品提案などが新たに組み込まれ、これらを通じて受注処理のさらなる自動化や機会損失リスクの低減を支援する。

また、SAP Privacy Governanceとの統合によるデータ保存リスク対応によるGRC(ガバナンス・ リスクおよびコンプライアンス管理)の強化も行い、SAP S/4HANA Cloudでの財務領域およびビジネスパートナテーブルの利用データに対し、プライバシー関連手続きの自動化を定義できるようになった。

例えば、情報ライフサイクル管理(ILM)の保持期間を超過した取引先マスタや契約会計 データの検出が行えるようになり、これにより、潜在的なプライバシーリスクの自動検出をサポートするという。