月刊誌「stereo」の読者アンケートで全連載中トップの人気を誇るオーディオマニア訪問記「音の見える部屋」をまとめたムック『大判 音の見える部屋 -私のオーディオ人生譚-』が、本日11月19日に発売される。著者の田中伊佐資氏が27人のマニア宅を訪問し、音楽やオーディオ遍歴、人生をかけて理想のサウンドを追い求める姿を掘り起こす。
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田中伊佐資は僕のロック仲間である。ディープ・パープルvsレッド・ツェッペリンの不毛な論争(もちろん僕はパープル派)を30年続ける程度の軽い関係だ。本業のライターとしての腕はどうなのかは知らないが、とてつもないオーディオオタクであることは間違いない。自宅にオーディオ専用の電柱を設置しようとしたバカである。その彼をうならせるオーディオマニアたちの自宅、全国各地に飛び回り美麗な写真とともに紹介した本を上梓した。
「stereo」誌の連載では1人がB5判4ページだが、今回はA4変型で8ページとボリュームアップし、写真を一段と大きく扱っている。撮影は映画・音楽のプロデューサーであり、オーディオファンでもある写真家の高橋慎一氏。
著者の言葉
「音の見える部屋」が1冊にまとまったのは、これで3冊目です。今回最大のポイントは、初めてA4変型の大きな判型にしたことです。CDが衰退し、LPレコードが復権を果たしたいま、ディスクのジャケット同様、本も大きく見せてやろうという意図があります。それにスマホの文化が定着してなんでも情報が手に入りますけど、写真の迫力は紙媒体には勝てませんからね。
オーディオというと金持ちの趣味みたいに思われがちなんですが、本当に良い音は資金があっても手に入らないし、資金がなくても手に入ることがあります。それはユーザーの音楽観だったりチューニングのセンスだったり、装置よりも人間的な部分が大きな要素だからです。そのあたりに注目して読んでもらいたいですね。
『大判 音の見える部屋 -私のオーディオ人生譚-』
著者:田中伊佐資
定価:2,970円(本体2,700円+税)
発行:音楽之友社
判型:A4変形版 224ページ
発売:2020年11月19日