ソニー・グローバルエデュケーションの「KOOV(クーブ)」は、ブロック、電子パーツ、プログラミングが一体となったロボット・プログラミング学習キットです。2017年2月に発売され、小中学校のプログラミング授業や、学習塾などでも導入実績を重ねてきています。

そのKOOVに、新しいオンライン学習サービス「CREATE by KOOV」が加わり、CREATE by KOOV公式サイトで受講申し込みの受付を開始しました。対象年齢は5歳~10歳、サービス開始は2020年12月1日です。

  • 「CREATE by KOOV」では、ブロックと電子パーツの「KOOV ベーシックキット2」と、プログラミングを行うパソコンやiPadを使います

CREATE by KOOVは、「KOOV ベーシックキット2」と2年間(予定)のカリキュラムで構成。月に2回、そして各回に2つ、専用コンテンツがKOOVアプリに配信されてきます。KOOVアプリの動作環境は、64bit版のWindows 7 / 8.1 / 10、macOS 10.13以降、iOS 11以降またはiPadOS 13以降が動作するiPad Air 2 / iPad mini 4 / iPad Pro / iPad 5th以降、最新版のChromeOSを搭載したChromebookです。

専用コンテンツを見ながら、子どもが自分でロボットを組み立て、動きをプログラミングし、身の回りにある物を加えて工作します。カリキュラムは徐々に難易度が高くなっていき、1年目は基本的には簡単な入門編。2年目はKOOVの拡張セットを購入して、より難しくも楽しいコンテンツにチャレンジです。

  • 「KOOV ベーシックキット2」の内容

この「身の回りにある物を加えて工作」というのがキモ。KOOVはこれまでも高く評価されていますが、「プログラミングの入門としては少し難しい」、「ロボットが完成した時点で満足してしまう(プログラミングで動きを付ける段階まで行かない)」という声があったそうです。そこでCREATE by KOOVは「ロボットを作ってからがスタート」として、「好奇心」と「遊び」をキーワードに、子どもたちが自分で考えて遊びやルールを作り出すようにしました。

  • カリキュラム「つつをまわして」では、いろいろな筒状のものを回します。トイレットペーパーの芯なんかは持ってこい

今回いくつかのカリキュラムを体験しましたが、組み立てやプログラミングは確かに簡単。タブレットに表示される図解と手順に沿って進めれば、子どもでもスムーズに完成させられるでしょう。体験した「りんごのなる木」は、ブロックでツリーを作り、DCモーターでツリーをぐるぐる回し、ブロックのリンゴや鳥をツリーの枝に乗せていくというもの。

難しい……。なかなかうまく乗せられず、リンゴと鳥がガラガラと落ちてしまいます。正直ムキになりました。

  • 「りんごのなる木」のロボット

【動画】「りんごのなる木」は難しかった……

そこでふと思い付くのは、ツリーをゆっくり回したり、2回転したら少し止まってまた回り出す、といった動きをさせれば、乗せやすいんじゃない? 逆回転のほうが乗せやすいかもしれません。そこで、プログラミングをちょっと変えて、思い付いた動作を試してみるわけです。

  • 「りんごのなる木」を組み立てる手順書。簡単なアニメーションでわかりやすく案内してくれます。中央のブロックを指でドラッグすると360°ぐりぐり回って、違う角度からパーツを眺められます。複雑なパーツや形状でも理解しやすいです

  • KOOVのプログラミングは、ソニー・グローバルエデュケーションが開発したビジュアルプログラミング言語を使います。Scratch言語と共通点が多いユーザーインタフェースです

作った「ゲーム」は子どもが1人で遊んでもいいし、親や兄弟姉妹、友だちとも遊べます。複数人で遊んでいると、1人のときとは違った遊び方やルールのアイディアが降ってくるはず。

これが「遊びのなかの創造性」ですね。言葉で書くと小難しい感じですが、何のことはない、子どもも大人も普通にやっているんじゃないでしょうか。こういう体験を重ねることで、自然に工夫と試行錯誤をするようになっていきます。また、KOOVの担当者は、CREATE by KOOVのカリキュラムをこなすことで「気がついたらスキルが身についている」と胸をはります。

気になる価格(以下、税別)は、KOOV ベーシックキット2(EKV-101H)が14,800円で、2021年1月10日まではキャンペーン価格の9,980円。これに、コンテンツ利用料として月額2,480円(税別)がかかります。12カ月一括プランなら月額1,980円の計算。カリキュラムの2年目が始まるときには、拡張パーツセット2(9,980円)の購入が必要です。

  • カリキュラム「ゴルファー」

  • カリキュラム「つつをまわして」

  • カリキュラム「球入れゲーム

【動画】「ゴルファー」「つつをまわして」「球入れゲーム」