2021年はChromebookの10周年!
Googleは10月30日、日本でも普及しつつあるChromebookに関して、メディア向けにオンライン説明会を開催しました。プレゼンテーションに立ったのは、Google社でChrome OSの製品マネージメントを統括しているJohn Maletis氏です。
John氏は冒頭、この数年間ですべてのものが生産性を上げシンプルになったとします。また、クラウド化によってWebベースで多くのことができるようになりました。そこで開発されたのが、2010年に登場したChrome OSと、そのChrome OSを搭載したポータブルPCのChromebookです(日本市場には2014年から参入)。
「誰もが自由に情報にアクセスできるように、コンピューティングを高速、安全、シンプルでかしこくすること」をミッションとして、Chromebookは「Security・Speed・Simplicity・Smarts・Shareability」という5つの「S」を目標に掲げています。
最後のShearaebilityですが、John氏の家庭では1台のChromebookを家族5人で共用しているとのこと。ログインし直せば個々の環境が保たれるので、複数人でも安心して利用できると説明しました。
現在、特に教育市場で成功しており、2016年から世界中の教育機関で利用できるように対応したことで、4,000万台以上のChromebookが教育機関で使われるように。日本でもギガスクール構想によって、教育機関の採用が増えて前年比で2倍以上の成長を見せています。また、教育機関だけでなく、在宅勤務でも使われているそうです。「今後は一般消費者と企業利用にも導入を進めていきたい」(John氏)。
「Chromebookはネットワーク接続がなければ使えない」と思われていますが、現在のChromebookにはオフラインモードがあり、ネットワーク接続が切れても作業を継続できます。オンラインでしか使えないのは誤解だと、John氏は強調しました。加えて、Webアプリケーションだけでなく、Google Playストアで公開されている多くのアプリケーションが使えるようにもなっています。
実はすべてのAndroidアプリがChrome OS上で使えるわけではないのですが、開発会社と連携して互換性を高める作業をしているそうです。たとえば、リモート会議で人気のZoomは、ChromebookにはAndroidアプリがインストールできませんが、Webブラウザの拡張機能で使えます。もちろんGoogle meetもWebブラウザで使えます。
最後にギガスクール構想に関して、学校によってはWi-Fi環境が整っておらず、LTE通信を希望する学校もあるという話が紹介されました。ChromebookにはLTE通信機能を内蔵したモデルもあり、今後は増えていくのではないでしょうか。また、ネットワーク通信の将来とChromebookの進化として、5Gが普及すれば低遅延というメリットを生かし、ユースケースとして「オンラインゲームに期待」(John氏)としました。