確かに、iPhoneには難聴予防に効果がありそうな機能が用意されています。それはヘルスケアアプリに用意されているヘッドフォン/イヤフォンの音量を自動測定する機能で(以下、ヘッドフォン音量測定機能)、接続方式が有線か無線かを問わずに利用できます。

このヘッドフォン音量測定機能は、iOS 13で登場しました。『設定』→「プライバシー」→「ヘルスケア」→「ヘッドフォン音量」の順に画面を開き、EarPods/AirPodsを利用している場合は「測定レベル」スイッチを、その他のイヤフォンを利用している場合は「測定レベル」にくわえて「その他のヘッドフォンを含む」スイッチをONにすると、以降の音楽再生を分析するようになります。

どれほどのボリュームで音楽を聴いたかの統計情報は、ヘルスケアアプリで確認できます。概要タブで「ヘッドフォン音量」をタップ、またはブラウズタブで「聴覚」をタップすると、過去のヘッドフォンボリューム(単位:dB)の推移を調べることができます。

さらに、iOS 14ではヘッドフォンの最大音量を設定することが可能になりました。『設定』→「サウンドと触覚」→「大きな音を抑える」の順に画面を開き、「大きな音を抑える」スイッチをONにしましょう。下にスライダーが現れ、75dBから100dBの範囲で最大音量を設定できるようになります。これは一種の難聴予防機能といえるのではないでしょうか。

なお、ヘッドフォン音量測定機能を有効にしているときに大音量で音楽を聴き続けると、通知が届きヘッドフォンの音量が自動的に下げられることがあります。これは世界保健機関(WHO)が推奨する1週間の安全なリスニング許容量の上限に達したためで、やはり難聴予防機能といえるでしょう。

  • iOS 14には聴力を保護するための機能が追加されています