米Amazonは10月8日 (現地時間)、2022年からの導入を目指している配送用のカスタム電気自動車 (EV)を発表した。

Amazonは昨年9月、同社の事業を通じて排出するCO2を2040年までに実質ゼロにする「The Climate Pledge (気候公約)」を発表、2030年までに100,000台の配送用EVを導入する計画を示した。今回公表した配送用EVは、Amazonが投資する電気自動車メーカーRivianと共に開発している3モデルのうちの1つ。Rivianはパワートレインやバッテリーなどを共通化したプラットフォームによるEVを開発している。

  • Amazonの配送用カスタムEV

    Rivanと共に開発した配送用EV

  • 大きくて明るいテールライト

    周りの車、自転車や歩行者が減速・停車に気づくように大きなテールライト

  • 運転席

    360度表示でトラックの周囲を確認可能

  • 移動しやすい車内

    荷物を積み降ろししやすく、運転キャビンを含めて移動しやすい車内

カスタムEVは、配達のワークフローと安全性を重んじた設計になっている。大きなフロントガラスで運転時の広い前方視界を確保。頻繁に停車する配送用車両に多い追突事故を防ぐために、大きくて明るいテールライトを採用している。高速道路や渋滞時の走行をアシストするためのセンサー、運転席のディスプレイから周囲360度の様子を確認できるカメラを装備。車内システムに音声デジタルアシスタントが統合されており、音声コマンドを使ってハンズフリーで経路情報や最新の天気情報にアクセスできる。荷物室は後方のドアがスライドして大きく開き、通路をはさんで左右に設けられた3段の棚に荷物を収納して効率的な配達が可能。配達員がスムースに車内を移動できるように、運転キャビンにもスペースを設けていて、Amazonはその空間を「ダンスフロア」と呼んでいる。

充電インフラや配送ステーションの最適化など、カスタムEVをサポートするテクノロジや施設の開発も平行して進めており、早ければ2022年に10,000台のカスタムEVを配達に導入する。