• 楽天モバイルが5G向けの新プラン「Rakuten UN-LIMIT V」を発表

楽天モバイルは9月30日、5Gモバイル通信サービスの提供を開始した。

5G対応の新料金プランは「Rakuten UN-LIMIT V(ファイブ)」。従来プランと同じ月額2,980円(税別)の料金で、4G LTEと5Gの両方が利用できる。従来プランからの契約者は、自動的に新プランにアップデートされる。

同社が「Rakuten UN-LIMIT 2.0」から提供している、先着300万名を対象とした月額料金の1年無料キャンペーンは継続される。1年間無料で利用できることから、「タダ5G」のキャッチコピーで紹介された。

楽天モバイル独自の新スマートフォンも登場した。5G対応のオリジナルモデル「Rakuten BIG」と、4G LTE専用の縦長なスマートフォン「Rakuten Hand」の2モデルだ。

  • Rakuten BIG。6.9インチの大画面で画面内カメラを搭載、ミリ波にも対応する

2,980円の「ワンプラン」が5Gに対応

新プラン「Rakuten UN-LIMIT V(ファイブ)」は、従来プランと同じ月額2,980円からの料金で、4G LTEに加えて楽天の5Gサービスを利用できる。

  • 「Rakuten UN-LIMIT 2.0」がアップデートし、「Rakuten UN-LIMIT V」に。基本的に、楽天モバイルの料金プランは今後「Rakuten UN-LIMIT V」のワンプランで提供される

既存ユーザーは新プランに順次、自動でアップデートされる。手動での契約切替も可能で、9月30日からmy楽天モバイルで申し込める。新プランは5Gと4G LTEの共通プランとなるため、5G非対応のスマホでも利用できる。

1年無料キャンペーンの適用は、(UN-LIMIT 2.0からの通算で)最大300万名まで。契約数について楽天は、一般申込開始から3か月時点(2020年6月末)で契約数が100万回線を突破したと公表した。5Gの新プランに移行後も、当面は無料キャンペーンが適用されるとみられる。

また、楽天モバイルの4G LTE/5Gエリアでは、データ通信は無制限で利用できる。

  • 楽天モバイルの4G LTE/5Gエリアでは、データ通信が無制限

楽天モバイルの自社網のサービス外エリアではau 4G LTE網のローミングが利用できる。auエリアでは月間5GBまで高速で利用可能。超過後は最大1Mbpsに速度制限される。なお、auの5G網は利用できない。

海外ローミングは限られた地域で利用でき、au網と同じ月間5GBの制限が適用される。

通話は楽天モバイルのメッセージアプリ「Rakuten Link」を利用すれば、通話料無料となる。アプリを介さないVoLTE通話機能も利用できるが、30秒あたり20円の料金が発生する。

  • メッセージアプリ「Rakuten Link」を使えば通話は無料

5Gエリアは6都道県の限定的な展開

楽天モバイルの5Gエリアはまだ限定的だ。サービス開始当初は、東京、神奈川、埼玉、北海道、大阪、兵庫の6都道県の一部地域のみで提供される。

  • 楽天モバイルの5G無線機(左がミリ波対応、右はサブ6対応)

楽天モバイルのサービスサイトでは、5Gエリアの詳細が案内されている。同サイトでは当初の5G基地局の所在地が住所で表示されており、東京都では世田谷区を中心に14スポット、埼玉県と大阪府では2スポットを展開。神奈川県、北海道、兵庫は1スポットのみと、きわめて限定的な展開となっている。

最大通信速度はサービス開始当初、下り870Mbps/上り110Mbps。11月中の設備更新により、下り約2.8Gbps/上り275Mbpsに高速化される。

  • サービス開始当初の5Gエリアはきわめて限定されている

2021年3月には、全都道府県に5Gのエリアを展開する予定。その時点での基地局数は、提供開始時点の数倍規模を見込んでいる。なお、同社は基地局の建設について、2024年度末までに、Sub6(3.7GHz帯及び4.5GHz帯: 3.8GHz~3.9GHz)の基地局を15,787局、ミリ波(28GHz帯: 27.0GHz~27.4GHz)の基地局を7,948局置局する計画を総務省に提出しているという。

5Gの方式は、当初は5G NSA(No-Stand Alone)で提供。2021年第2四半期以降に5G SA(Stand Alone)でのサービスが開始される予定だ。

  • 楽天モバイルの5Gエリアは現状、きわめて限られている

具体的な5G対応スポットとしては、サッカー・ヴィッセル神戸が本拠地とする「ノエビアスタジアム神戸」が紹介された。同スタジアムでは2020年内に5Gミリ波の基地局を展開し、新たなスポーツ観戦体験の実証実験を行うとしている。

  • 2020年内に、兵庫県にある球技場「ノエビアスタジアム神戸」を5Gスポット化。新たなスポーツ観戦体験の実証実験が行われるという