カシオ計算機の電子楽器で第1号となる「カシオトーン 201」は1980年の発売。そのカシオトーン 201が、独立行政法人 国立科学博物館が平成20年度から毎年実施している重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)の令和2年度(2020年度)版に登録された。カシオトーン 201を含め、今回は計16件が登録されている。

  • カシオトーン 201

    カシオトーン 201

未来技術遺産は、国立科学博物館が2008年度から実施している登録制度。「科学技術の発達史上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つ科学技術史資料」、および「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えた科学技術史資料」の保存と活用を図ることを目的とする。

カシオトーン 201は、「すべての人に音楽を奏でる喜びを」という思いから開発されたキーボード。シンプルな操作性と小型の本体は、これまで楽器に触れてこなかったユーザーにも手軽な楽器演奏の機会を提供した。こうした点や、市場にも大きな影響を与えたことが評価され、今回の登録となった。

なお、カシオ計算機が手がけてきた製品が未来技術遺産に登録されるのは、今回のカシオトーン 201で7回目となる。過去の登録は以下の通り。

  • 電子式卓上計算機 カシオミニ(2008年)
  • デジタルカメラ試作機 DC-90(2009年)
  • 液晶デジタルカメラ QV-10(2012年)
  • カード型電卓 SL-800(2013年)
  • 科学技術用計算機 AL-1(2014年)
  • 初代G-SHOCK DW-5000C(2019年)