米Instagramは現地時間8月5日、最大15秒の短尺動画の作成・再生が楽しめる新機能「リール(Reels)」を、日本や米国などを含む世界50カ国以上で提供開始した。流行のダンスに挑戦したり、興味を持っているテーマについて伝えるなど、動画を通じて新しい方法で自分を表現できるという。
Instagramのフィード上には最大60秒までの動画を投稿できるが、同社によれば実際に投稿された動画のうち15秒以下のものが45%を占めるなど(2020年5月時点)、利用者のニーズや世の中のトレンドとしてエンターテイメント性の高い短尺動画を作ったり見て楽しむ傾向があるという。
今回のリール導入により、こういった形式のコンテンツをInstagram上で楽しめるように機能強化したかたちだ。同機能は最新バージョンのInstagramアプリが動作するスマートフォンなどで利用できる。
なお、日本や米国などでの提供に先がけて、同社は2019年からブラジルでリール動画機能のテストを開始し、フランスやドイツ、インドへと拡大しながら機能改善を図ったとのこと。
リール動画を作成・投稿する方法
リールの特徴は、Instagramアプリ上でさまざまなクリエイティブツールを使い、最大15秒のエンターテインメント性の高い短尺動画を撮影・編集して投稿できることと、「発見」タブ内に新設されるスペースで新しいファンにリーチできることだ。
リール動画の作成方法は以下の通り。
- ストーリーズ専用カメラを起動(ホーム画面の左上にあるカメラのアイコンをタップ)
- 画面下部に表示されるオプションから[リール]を選択
- 画面の左側に表示されるクリエイティブツールを使い、中央の撮影ボタンを長押しして動画を撮影
- 撮影が終了したら、編集画面でテキストやスタンプを追加
リール動画は1本のクリップ、または複数のクリップを組み合わせて作成可能。スマートフォンのギャラリーから撮影済み(作成済み)の動画をアップロードしたり、クリップごとにエフェクトや速度など、撮影の設定を変更することもできるという。
クリエイティブツールには、アプリ内に備わっている音源ライブラリから好きなBGMを選んだり、ストーリーズと同様のARカメラエフェクトを用意。撮影する動画の速度を半分に落としたり3倍速にするといった設定や、ハンズフリー撮影用のタイマー機能、複数のクリップを透過させて位置を確認しながら撮れる位置合わせ機能を備える。テキストツールで文字を追加し、どのタイミングで表示・非表示するか選ぶこともできる。
リール動画を投稿する準備ができたら、投稿画面でキャプションやカバー写真を追加。キャプションにはハッシュタグや@メンションで他のアカウントのタグ付けができる。下書き保存にも対応。「フィードにもシェア」を選ぶと、フォロワーのフィードに表示され、これはオフにもできる。24時間後に自動消去される「ストーリーズ」として投稿したり、他のユーザーへのダイレクト送信も可能。
リール動画を視聴する方法
「発見」タブに新設されるリール動画の専用スペースには、Instagram上で注目を集めているカルチャーを代表するような動画を表示。世界中のコミュニティ(利用者)が投稿した動画のうち、利用者本人の興味関心をもとにパーソナライズされて表示され、上下にスクロールしてさまざまなリール動画を視聴できる。
また、一部のリール動画には[注目]というラベルが付く。これは公開アカウントが投稿した動画の中から、Instagramが注目度の高いものを選んで表示するもの。自分が投稿した動画が注目のリール動画に選ばれて「発見」タブに表示される場合は、通知が届くという。
自分が投稿したリール動画は、プロフィール画面の専用タブから視聴できる。投稿時に[フィードにもシェア]を選んでいると、プロフィール画面にあるグリッド(フィード投稿のみが表示される場所)にもリール動画が表示される。任意で削除して表示されないようにすることもできる。リール動画にはいいね!やコメント、再生回数が表示される。
リール動画には固有のリンクが付与されるため、リンクが分かっている場合はスマホだけでなくPCから再生することも可能だという。
投稿したリール動画は、自分のアカウントをフォローしている利用者のフィードに表示することもできる。公開アカウントが投稿した動画の場合は、「発見」タブに新設されるリール動画の専用スペースに表示され、自分のフォロワー以外にも動画が表示されるようになる。
また、同じ音やエフェクトを使って作成された動画と一緒に専用ページに表示されたり、キャプションにハッシュタグを含めた場合はハッシュタグの検索結果に表示されることもあるという。
アカウントの設定が非公開の場合は、他のInstagram上の投稿と同様、自分のフォロワーのみがリール動画を閲覧可能で、発見タブにも表示されない。親しい友達のみにシェアするといったことはできるという。