2020年7月2日、KingstonのゲーミングブランドHyperXから新型のゲーミングキーボード「HyperX Alloy Elite 2」が発売された。ゲームと仕事の両方で快適に使えるという、本製品の実力をレビューしてみたい。
HyperX Alloy Elite 2はUSB接続の有線キーボード。ゲーマー向けらしく、本体右上に大型の音量調整ホイールや音楽や動画の再生などが行える専用メディアキーを備え、背面にはUSB 2.0パススルーを用意し、USB接続のマウスやヘッドセットを接続しやすくなっている。なお、マルチプラットフォームに対応し、PCのほか、PS4とXbox Oneでも使用可能だ。
サイズは幅440mm、奥行き174mm、高さ37.4mm。フレームに強固なスチールを採用しているため、重量は1.53kgと重め。持ち運びには不便な重量だが、それだけに素早いキー入力でも本体がブレないと、安定感は抜群だ。
一番気になるであろうキースイッチはメカニカルの「HyperX Red」。名前からも分かるが、ゲーミングキーボードではおなじみ、Cherry MXの「赤軸」と特性は似ている。クリック感がなく、押し込むほど荷重が上がる"リニア"と呼ばれるもので、荷重は45gという点も赤軸そっくりだ。ただ、キーストロークは3.8mmでアクチュエーションポイントは1.8mmと赤軸よりやや浅め。耐久性は8,000万回とメカニカルのキースイットとしては非常に高い。
実際に使ってみると、特性は赤軸に似ているだけにメカニカルとしては打鍵音は静かめで、軽いキータッチで疲れにくいという印象だ。アクチュエーションポイントは1.8mmと浅いが、反応が良すぎるゲーミングキーボードのように、指を軽く乗せているだけでキー入力が発生してしまうようなことはなかった。仕事にも使えるというだけあり、バランスが取れている印象だ。
このほか、100%アンチゴースト、フルNキーロールオーバー機能もあるので、複数キーの同時押しによって反応しなくなる心配も不要だろう。
「ゲーミング」ならやっぱり光らないとね
そして、筆者が一番プッシュしたいのはRGBライティング機能だ。半透明キートップを採用することにより、キー全体が鮮やかに発光する。さらに、キーの上部にはライトバーも配置されており、ずっと見ていたくなるほど見事な光りっぷりだ。見映え的にSNSとの相性もいいと言える。
RGBライティングのコントロールは、Microsoft StoreからダウンロードできるHyperX NGENUITYで行える。流れるように色が変化する「波」、全体が点滅するように光る「呼吸」、黄色と赤で燃えるように光る「Sun」など7種類のプリセットが用意されており、それぞれ色や変化する速度などを調整できる。また、キーを押した時だけ実行されるエフェクトの追加も可能だ。例えば、「爆発」を選択すると、キーを押した場所から、指定した色が一瞬キーボード全体に広がる。まさに、爆発するようなエフェクトが楽しめる。
また、HyperX NGENUITYではキー単位で動作の割り当てが可能だ。テンキーを使わないという人なら、テンキーに好きなWindowsのショートカットを設定したり、特定の操作をマクロとして記録し、割り当てることもできる。このあたりは、ゲームでも仕事でも活用できる機能と言えるだろう。
HyperX Alloy Elite 2は大型の音量調整ホイール、凝ったRGBライティング、赤軸系キースイッチとゲーミングキーボードとしてのトレンドをしっかり押さえながら、テンキーを備え、疲れにくい軽めのキータッチで仕事でも使いやすいと売り文句に偽りなしと言えるデキだ。US配列しかない点はもったいないと思うところだが、そこが気にならないなら安心してオススメできるキーボードだ。