2018年よりTVアニメが放送され、情緒あふれる豊かな世界観と登場人物の繊細な心情描写が話題となった、京都アニメーション制作の『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。その完全新作劇場版となる『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の公開日が2020年9月18日に決定。本予告映像も公開された。
同作は2020年1月10日公開を予定していたが、2019年に諸般の事情で2020年4月24日へと公開延期を発表。その後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で4月公開も延期されていた。6月25日深夜にTOKYO MXなどで再放送されていたTVシリーズの最終回の後、放映された同作CMで公開日が映っており、今回正式に発表されたかたちだ。
前売券ムビチケカード(2020年1月10日公開、または2020年4月24日公開と記載のもの)については、今回の上映で使用できる。
監督は、TVシリーズに引き続き石立太一が担当。脚本は吉田玲子。キャラクターデザイン・総作画監督は高瀬亜貴子。声の出演は石川由依、浪川大輔など。配給は松竹。
なお、ヴァイオレットのもう一つの物語として製作されたアニメーション『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』は2019年9月に公開され、後にBlu-ray/DVD化。こちらも大きな反響を得ている。
あらすじ
——あいしてるってなんですか?
かつて自分に愛を教え、
与えようとしてくれた、大切な人。
会いたくても会えない。
永遠に。
手を離してしまった、大切な大切な人。
代筆業に従事する彼女の名は、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。
幼い頃から兵士として戦い、心を育む機会が与えられなかった彼女は、大切な上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア〉が残した言葉が理解できなかった。
──心から、愛してる。
人々に深い傷を負わせた戦争が終結して数年。
新しい技術の開発によって生活は変わり、人々は前を向いて進んでいこうとしていた。
しかし、ヴァイオレットはどこかでギルベルトが生きていることを信じ、ただ彼を想う日々を過ごす。
──親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。
ヴァイオレットの強い願いは、静かに夜の闇に溶けていく。
ギルベルトの母親の月命日に、ヴァイオレットは彼の代わりを担うかのように花を手向けていた。ある日、彼の兄・ディートフリート大佐と鉢合わせる。ディートフリートは、ギルベルトのことはもう忘れるべきだと訴えるが、ヴァイオレットはまっすぐ答えるだけだった。「忘れることは、できません」と。
そんな折、ヴァイオレットへ依頼の電話がかかってくる。依頼人はユリスという少年。
一方、郵便社の倉庫で一通の宛先不明の手紙が見つかり......。