新型コロナウイルスの緊急経済対策で、国民1人1人に10万円が給付される「特別定額給付金」。2020年5月8日までに全1,741市区町村のうち、1,116自治体がオンライン申請の受付を開始しました。筆者の住むエリアでもオンライン申請が開始されたので、早速、スマホから申し込んでみました。最後までたどり着くのにやや苦労したところもあり、注意すべきポイントも含めて、申請手順をご紹介します。

オンライン申請前の確認と準備

今回、筆者はiPhoneから申請しました。オンライン申請はパソコンからもでき、パソコンの場合はマイナンバーカードを読み取るためのICカードリーダー(または対応のスマホ)が必要になります。なお、今回申請した環境は、端末がiPhone 11 Pro、OSがiOS13.4.1になります。

申請前に確認しておくこと
●自分が住む市区町村でオンライン申請が開始しているか
●利用するスマホは申請に対応しているか
●マイナンバーカードの「署名用電子証明書」のパスワード(英数字6~16桁)

5月8日の時点で過半数の自治体でオンライン申請がスタートしたものの、まだ始まっていない自治体もあります。自分が住む市区町村の状況は、Webサイトやアプリの「マイナポータル」で確認できます。自治体の対応は、オンライン申請の最初に確認します。

また、申請に使えるスマホは、iOS13.1以上がインストールされた「iPhone 7」以降のiPhoneのほか、Androidは176機種が対応しています。対応機種は公式サイトより確認できます。

そして申請にはマイナンバーカードの「署名用電子証明書」のパスワードが必要です。暗証番号を続けて5回間違えるとカードの機能にロックがかかり、市区町村の窓口で暗証番号の初期化や再設定の手続きが必要になるので、くれぐれも注意して下さい。

申請時に準備するもの
●「マイナポータル」アプリがインストールされた対応スマホ
●世帯主のマイナンバーカード
●振込口座の銀行名、口座番号、名前がわかる通帳やキャッシュカードなど
  • オンライン申請にはマイナンバーカードが必要です

    オンライン申請に対応したスマホ、マイナンバーカード、振り込み先の通帳やキャッシュカード。あらかじめこの3つを用意します。申請者は主に世帯主(DV避難者のかたなど例外あり)

オンライン申請は「マイナポータル」アプリ(App Store / Google Play)で行います。あらかじめ下記サイトからインストールしておいてください。手元にはマイナンバーカードと、給付金を振り込んでもらいたい銀行の通帳やキャッシュカードなどを用意しておきましょう。

オンライン申請できる環境は整っている?

操作は「マイナポータル」アプリの「ぴったりサービス」から行います。まず自分が住む市区町村が「特別定額給付金」のオンライン申請を行っているかどうかを確認します。「ぴったりサービス」の該当入力欄に、郵便番号をハイフンなしで入力する、もしくは都道府県や市区町村を選択。そして「特別定額給付金」にチェックを入れ、「この条件でさがす」をタップすると、対応状況がわかります。

  • 「マイナポータル」アプリの「ぴったりサービス」をタップ

  • 自分が住む地域を指定します

  • 指定した地域の「特別定額給付金」の状況を検索

オンライン申請がスタートしている場合は、「特別定額給付金」の項目がヒットし、「申請する」という表示が出ます。開始がまだの場合は、「準備中」や「○月○日受付開始」といった表示が出るので、「マイナポータル」で対応状況を確認してから再びアクセスしてみてください。

  • 「申請する」という項目が表示されたらタップして申請を始めます

次に動作環境の確認です。OSやブラウザが対応しているにチェックが入っていたら、アプリのインストール、マイナンバーカードの所有、暗証番号を覚えているという項目にもチェックを入れ、「次へすすむ」を選択します。

  • OSとブラウザの対応状況は自動でチェックが入ります

  • 必要なものが揃っていれば「次へすすむ」で申請を開始します

手順は8ステップ。エラーに備え「保存」を活用

ここからいよいよ申請です。申請の手順は以下の8ステップ。順調に進めば20分程度ですが、途中でつまずくと結構な時間がかかってしまいます。今回は筆者がつまずいたポイントに重点をおいて、手順を紹介したいと思います。

オンライン申請の概要
Step1 連絡先入力 メールアドレス(もしくは電話番号)を入力
Step2 申請者情報入力 名前、フリガナ、住所、性別、生年月日などを入力
Step3 申請情報入力 金融機関名、支店名、支店コード、口座番号、口座名などを入力
Step4 入力内容確認 入力内容を確認
Step5 添付書類登録 振込先口座の通帳やキャッシュカードなどの画像をアップロード
Step6 書類確認 画像がアップされたかどうかを確認
Step7 電子署名付与 パスワード入力後、マイナンバーカードを読み取り
Step8 控えの保存 申請書の控えをダウンロード、もしくは登録したメールアドレスに送信(CSV / PDF)
【記事修正】初出時、表組み内のStep8を「印刷・送信」としていましたが、「控えの保存」に修正し、内容を補足いたしました(2020年5月14日)

これらの手順についてはマニュアルがあるので、最初に目を通しておくとスムーズです(該当PDF)。

この8ステップの中で筆者がつまずいたのは、Step2とStep7。そのほかのステップは順調に進んだので、手こずった2つのステップについて詳しく紹介します。

Step2の名前や住所などの個人情報は、マイナンバーカードを読み取ることで自動入力できます。そこで「マイナンバーカード読み取り」をタップしたのですが、「マイナポータル」アプリがインストール済みなのにもかかわらず、「マイナポータル」アプリのApp Storeへ移ってしまい、最初からやり直しになってしまいました。

  • マイナンバーカードを読み取ることで氏名や住所などが自動入力できます

  • 筆者の場合、「マイナンバーカードを読み取り」からApp Storeに移ってしまい、何度もやり直しに

筆者はこの過程を6回もやり直したのですが、「特別定額給付金」の「よくある質問」を読んで解消できました。このような事象はiPhoneでよく起こっているようで、以下の3つの対応で不具合が解消する場合があるとのこと。筆者は端末の再起動で解消することができました。

  • 端末を再起動する。
  • iOSを最新バージョンにアップデートし、数時間後に再試行する。
  • マイナポータルAPを削除し、再インストールを実施する。
  • 本来なら、「マイナンバーカードを読み取り」の後、このようなパスワード入力画面になります

マイナンバーカードの読み取りはStep7でもあるので、Step2の段階でちゃんと読み取りできるかを確認しておくことは重要です。ただ、読み取り内容を反映するために入力するのは「券面事項入力補助用」の4桁のパスワード。これは住民票の写しや印鑑証明などをコンビニで取得する時、「マイナポータル」へのログインに必要なパスワードで、Step7で入力するものとは異なります。

このパスワードを3回連続で間違えると機能がロックされてしまうので、パスワードにやや不安のある人は、パスワード入力画面が出ることを確認したら、画面左上の「Safari」をタップして、Step2の画面に戻ることをおすすめします。Step2の項目は手入力で進めることも可能です。

そしてStep3では給付金の振込口座の情報を入力。ここまで情報を入力したら、「入力内容を保存」しておくと安心です。仮に途中でエラーが発生しても「申請再開」から操作すれば、保存した情報が入力されています。

  • ほぼ全ての情報を入力した時点で、「入力内容を保存」しておくと安心

  • 「ぴったりサービス」の最初のページからでも、上部の「申請再開」から操作することで、Step3からスタートできる

カードの読み取りが意外と難関

そして最大の難関だったのがStep7。「電子署名を付与する」をタップすると、パスワード入力画面が表示され、パスワードを入力。指示通りにマイナンバーカードの上にiPhoneを置き、「読み取り開始」をタップするのですが、カードの読み取りに何度も失敗してしまいました。

  • Step7の「電子署名を付与する」をタップするとパスワード入力画面に

  • マイナンバーカードの6桁以上のパスワードを入力。5回間違えるとロックされ、窓口での解除になるので要注意

  • 図のようにマイナンバーカードの中央にiPhoneを置いて「読み取り開始」をタップ

  • この方法で何度も読み取りに失敗……

よくある質問」を参照したところ、iPhone 11 Proの場合、「標準的な位置で読み取れない場合は、位置を変えてお試し下さい」とのことだったので、少しずつiPhoneの位置を移動して読み取り。マニュアルにあるようにカードの上から3cm、右から2cmを定規で測って読み取ってもみてもダメでした。十数回試した後、マニュアルに「1cm程度離す」と読み取りやすくなると赤字で書かれてあったので、iPhoneの本体を斜めにして、上部を下にしてマイナンバーカードにかざしたところ、ようやく読み取りに成功しました。

  • マニュアルに書かれている正確な位置にiPhoneを置いたり、少しずつずらして読み取ったりと試行錯誤

  • ぴったりくっつける置き方だと筆者のiPhoneではNGでした

  • iPhoneをカードの上に置くのではなく、本体を斜めにして上部をカードにかざすことで読み取りに成功!

最初にマニュアルの読み取りのイラストを見たり、読み取りの指示に「iPhoneの上部をマイナンバーカードの中央に置き~」と書かれていたことで、マイナンバーカードとiPhoneを水平に置くのだと思い込んだことが失敗の原因。よくよく読むと、いずれにも「iPhoneの上部を」となっていたし、マニュアルにも赤字で「1cm程度離す」と書かれていたので、「上部を当てる」+「1cm程度離す」=「斜めにかざす」という発想に、すぐに至っていればもっとスムーズに読み取れたハズ。とはいえ、間違ってはいないけれど、もっとわかりやすいイラストや表現にできたような……。

  • マニュアルの最後に書かれている読み取り方。iPhoneとAndroidでは読み取り方が全く異なります

ということで悪戦苦闘の末、「特別定額給付金」のオンライン申請が完了しました。この読み取り方はAndroidでは全く異なり、iPhoneでも機種によって異なるよう(マイナンバーカードのICチップを対応スマホのNFC機能で読み取る形なんですね)。筆者は手間取りましたが、すんなり読み取れる人の方が多いのかもしれません。

申請が完了したら、念のため、申請書の控えをメール送信しておくと安心です。マイナンバーカードを持っている人は、筆者の失敗談も参考に、早速、申請してみて下さい。

  • 最後に控えをメールで送信。オンライン申請が完了しました!

綿谷禎子

著者プロフィール
綿谷禎子

情報誌の編集部から編集プロダクションを経てフリーランスのライターに。現在は小学館発行のビジネス情報誌「DIME」を中心に、企業のオウンドメディアや情報サイトなどで幅広く執筆。生活情報サイト「All About」のガイドも務める。自称、キャッシュレスクイーン。スマホ決済や電子マネー、クレジットカード、ポイント、通信費節約などのジャンルのほか、趣味の文具や手帳の記事も手がける。