富士通は2月18日、同社の富士通新川崎テクノロジースクエアに2月26日にオープンする、レジに並ばず決済できるレジなし店舗「ローソン富士通新川崎TS レジレス店」において、富士通研究所が開発した手のひら静脈と顔情報のみで本人を特定し、非接触で認証できる生体認証を融合したデジタル技術(マルチ生体認証)を3月16日より導入することを発表した。

  • 店舗外観イメージ

    店舗外観イメージ

同店舗においてローソンは、店舗スタッフの負担軽減とレジに並ばずに買い物ができる来店客の利便性向上を目的に、レジなし店舗システムによる実証実験を行う。

この実証実験では、来店客のレジ待ちのストレスを解消することで、ピーク時の販売機会ロスを削減し店舗売上の増加に貢献できることや、レジ業務削減により店舗スタッフの負担軽減や接客業務強化など店舗運営の効率化が可能となるかを検証するという。

来店客は、事前にスマホアプリにクレジットカードの情報を登録後、アプリに表示されたQRコードで入店。店内に設置されたカメラや重量センサーにより来店客や商品を判別し、退店時に自動で決済が完了するということだ。

  • マルチ生体認証端末による入店の様子

    マルチ生体認証端末による入店の様子

3月16日以降はQRコード認証端末に加え、手のひら静脈認証と顔認証を組み合わせたマルチ生体認証端末を入場ゲートへ設置。来店客は手のひらを認証端末にかざすだけで顔認証を意識することなくスムーズに入店できるようになるうえに手ぶらでの買い物を実現し、利便性向上が図れるかについても検証するということだ。

実証実験の期間は、2月26日〜5月25日(9時~17時、土日祝は休業)。マルチ生体認証の導入は3月16日から。

今後は、2021年3月末までにマルチ生体認証の製品化、および年齢確認技術への応用を検討し、年齢制限のある商品についてもレジなし店舗で販売できるように推進していくとしている。