スウェーデンの通信機器メーカー、エリクソンは現地時間2月7日、世界最大の携帯見本市「MWC Barcelona 2020」への出展を取り止めると発表した。世界中で感染が拡大している新型コロナウイルスの影響で、「従業員と顧客の健康と安全を確保できないため」と説明している。

  • エリクソン, MWC 2020

    スウェーデン・エリクソンがMWC Barcelona 2020への出展を中止すると発表した。写真は「MWC19 Barcelona」でエリクソンとボーダフォンのブースを5Gで結んだライブセッションのデモの様子
    (撮影:佐野正弘)

エリクソンは、スペインのバルセロナで現地時間2月24日から2月27日まで開催される「MWC Barcelona 2020」に出展する予定だった。新型コロナウイルスの感染の広がりに対して「従業員の健康と安全を確保し、会社の業務への影響を最小限に抑えるために、すでに多くの予防措置を講じている」としたうえで、MWCのように多くの来場者が行き交う空間では「リスクは低くても、従業員と顧客の健康と安全を保証できない」として、MWC Barcelona 2020から撤退することを決めたという。

エリクソンの社長兼CEOであるボルイェ・エコーム氏は、「バルセロナのMWCで最新のイノベーションを紹介できることを楽しみにしていた。非常に残念だが、最も責任あるビジネス上の決定は、今年のイベントから参加を撤回することであると強く信じている」と述べている。

なお、エリクソンは同社のポートフォリオと技術革新を紹介するために、MWC向けに作成したデモとコンテンツを、「エリクソンアンボックスド」と呼ばれる地元のイベントで国内市場の顧客に提供する予定だという。