◆Red Dead Redemption 2(グラフ54~65)

Rockstar Games
https://www.rockstargames.com/jp/games/info/reddeadredemption2

Middle-earth:Shadow of Warに代わり今回からRed Dead Redemption 2(RDR2)を追加した。発表そのものは昨年10月と比較的まだ新しめのゲームである。

テストの方法であるが、まずは「正常に」インストールする。余談であるが、このゲームそのものはSteamから購入できるものの、Rockstar Gamesのアカウントが必要と言う、かつてのGTA Vと同じ仕組みである。なので、Rockstar GamesにSteamのID(というか、ログインのメールアドレス)を登録する形になるのだが、ここでうっかりミススペルをした結果として、Rockstar GamesとSteamのIDが紐づかなくなってしまい、結局Rockstar GamesのChat Service(以前はRockstar Gamesには電話もチャットも無くサポートはメールのみ、という話であったのが、本国ではちゃんとChat Serviceが出来ており、これを利用した)で2時間あまりかけてミススペルしたメールアドレスを修正する羽目になった(修正にSteamID64が必要で、ところがこれを持っていなかったので作るのに時間を要したというのが最大の理由)。くれぐれもメールアドレスのミススペルにご注意いただきたい。

さて、正常にインストールできたら、すぐにベンチマークが始められる。GTA Vの時は最初のシナリオをとりあえずこなさないと、ベンチマークメニューまで行きつかないという親切(?)設計だったが、そういうことはなくなった。メインメニュー(Photo10)で"SETTINGS"を選び、SETTINGSメニュー(Photo11)で"GRAPHICS"を選ぶ。そのGRAPHICS(Photo12)であるが、まず上の"VIDEO"の欄で

Resolution:1920×1080/2560×1440/3200×1800/3840×2160を選択
Screen Type:Fullscreen
VSync:Off
Triple Buffering:Off

をまず設定する。

  • Photo10: メインメニューはシンプル。

  • Photo11: "DISPLAY"は無関係である。

  • Photo12: VSyncとTriple Buffeingは、Quality Presetをいじると元に戻る事があるので、いじったあとは必ずOffになる事を確認しておくのが吉。

次いでその下の"GRPAHICS"の欄でQuality Preset Levelを選択する形になるのだが、なんとこのLevelは20段階もある。今回は、Level 8(左から8つ)の"Balanced"(Photo13)と、Level 14(右から6つめ)の"Favor Quality"(Photo14)を選択した。

  • Photo13: GRAPHICSを下の方にスクロールしてゆくと項目は凄く一杯あるので注意。この段階で、所要メモリが4GBを超えており、もうメモリ搭載量が4GBのGeForce GTX 1650シリーズとかRadeon RX 5500 XT(4GB)ではかなり厳しい事になる。

  • Photo14: Photo13と比べると、Anositropic Filteringが16xに、Lighting QualityがUltraになっているのが判る(ほかにも色々変化する)。メモリ利用量は更に増えている。

余談であるが、このバージョン(Build 1232.17)では、APIはデフォルトで"Vulkan"一択である(Photo15)。これはちょっと悩んだが、今回他にVulkanを使うゲームも無いので、丁度いい機会だということで、Vulkanのままとした。

  • Photo15: DirectX 12を使いたい場合、"Advanced Settings"を"Unlocked"に切り替えると変更可能になる。

以上の設定が終わったら、"RUN BENCHMARK TESTS"を「長押し」する(クリックしただけでは起動しない)。すると確認画面が出てくる(Photo16)のでOKを押すとベンチマークがスタートする。

  • Photo16: この確認画面がなかなか重々しい。

ベンチマークはGTA Vに似ており、特に登場人物とかが出てこないシーン4種類(Pass 0~Pass 3)(Photo17)と、強盗→銃撃戦→逃亡という一連のシーン(Photo18)を経てベンチマーク終了(Photo19)である。ちなみにこの後は再びメインメニューに戻る。

  • Photo17: 確かPass 0の雪山。下手をするとこのシーンが一番重い、なんてこともある。

  • Photo18: Pass 4終盤の最後の銃撃戦。このあと手榴弾を投げて相手を片付ける訳だが、それよりもこのリボルバーで軽く10発以上連射しているあたりはきっと突っ込み場所なのだろう。

  • Photo19: 謎なのは、この数字と結果のログファイルの数字が時々一致していないこと。今回この数字は無視して、ログファイルの結果を利用した。

ということで結果を見てみたいのだが、実はログファイルにはPass 0~Pass 4までのそれぞれのシーンにおける最大/最小/平均フレームレートとそれぞれの所要時間、それとPass 0~Pass 4のそれぞれにおける50%~99%までのPercentile ms(所要時間)、及びSettingが記録されている。まぁこのあたりもGTA Vに近いのだが、今回は初めてということもあり、Pass 0~4のすべての平均値とPass 4のみの結果、両方を示してみる事にした(結果から言えば次回からはPass 4の結果のみにする予定だ)。

  • グラフ54

  • グラフ55

  • グラフ56

  • グラフ57

  • グラフ58

  • グラフ59

まずグラフ54~56がBalancedで全Passの結果である。最大/最小がちょっと暴れているが、傾向としてはGeForce GTX 1600 SuperはBalancedでも厳しく、のこりの3製品はまぁ2Kは問題なし。2.5Kはちょっと厳しいというあたり。では"Favor Quality"にしたら? というのがグラフ57~59で、Radeon RX 5600 XTですら2Kはちょい厳しい(OC版でなんとか)というあたり、GeForce GTX 1660 Tiもかなり厳しく、GeForce GTX 1660 Superは論外扱いになる。面白いのはそのRadeon RX 5600 XTも、3K以上では論外になることで、ただ2,5Kも結構厳しいあたり、2K止まりで利用するのが正しい使い方だろう。ただ2Kに限って言えば、明らかにGeForce 1660系を凌駕している。

  • グラフ60

  • グラフ61

  • グラフ62

  • グラフ63

  • グラフ64

  • グラフ65

グラフ60~65がPass 4のみをまとめた結果であるが、(掲載しといて言うのもなんだが)変わっても数fpsのオーダーで、これならどちらか一方でよかった感じである。ただ総じて、Radeon RX 5600 XT系有利ということは言っても良いかと思う。

余談になるが、そもそもまだRDR2の完成度が低い印象は免れない。例えばログファイルにしても、性能の後で"SYSTEM"の項目があるのだが、例えばGeForce GTX 1660 SUPERをBalanced 2Kで行った結果は

=== SYSTEM ===
CPU: AMD Ryzen 7 3800X 8-Core Processor             
    Physical Cores: 8
    Logical Cores: 16

GPU: GeForce GTX 1660 SUPER API: VULKAN VRAM: 6134784 MB

System RAM: 33470888 MB


=== SETTINGS ===

である。いつからウチのシステムがメインメモリ32TB、VRAM6TBになったのか不明だが、まだこーいう簡単なバグが治っていない。もっとひどいのはSETTINGSで、これ途中で切ったのではなくそもそも記録されていない(ので、ログファイルを見返しても設定が判らない)。全体的に「今後のバージョンアップに期待したい」ところである。Vulkanの対応に関しては単にRDR2だけでなくドライバ側の対応も気になるところで、機会があればDirectX 12を使った場合も比較してみたいところである(今回は時間の関係でご容赦いただきたい)。

◆Shadow of the Tomb Raider(グラフ66~75)

SQUARE ENIX
https://tombraider.square-enix-games.com/en-us

設定方法はこちらの記事を参照。今回Quality PresetはMediumとHighを利用した。

  • グラフ66

  • グラフ67

  • グラフ68

さてまずはMedium(グラフ66~68)。相変わらずRadeon RX 5600 XTの性能の高さは明らかであるが、それはともかくとして2Kはどの製品も余裕ながら、2.5KになるとちょっとGeForce GTX 1660系は厳しい感じである。実際フレームレート変動を見てみると、2K(グラフ72)はどの製品も余裕で60fps超えだが、2.5K(グラフ73)はGeForce GTX 1660 Tiがぎりぎり60fps程度で、GeForce GTX 1660 Superは概ね50fps台である。にもかかわらず平均で60fpsなのは。80~110secあたりがグーンと持ち上がっているからで、これを差し引くと2.5Kは厳しい感じだ。おそらくこの感じでは3K以上だとどの製品も厳しいだろう。

  • グラフ69

  • グラフ70

  • グラフ71

ではHigh(グラフ69~71)だとどうか? というと、これが思ったほどにはMediumと変わりがなかった。一応数字を見ると全般的に数FPS(4~5fps程度)下がっているが、傾向そのものには大きな違いは見られない。フレームレート変動(グラフ74・75)も同じで、2Kはどの製品でもプレイ可能だが、2.5KになるとGeForce GTX 1660 Tiがぎりぎりという感じ。その意味では、2Kというよりは2.5Kで余裕をもってプレイできるのがRadeon RX 5600 XTという事になるかと思う。

  • グラフ72

  • グラフ73

  • グラフ74

  • グラフ75

◆Tom Clancy's The Division 2(グラフ76~85)

Ubisoft
https://www.ubisoft.co.jp/division2/

設定方法はこちらの記事の"Tom Clancy's The Division 2"を参照。画質のPresetは"High"と"Ultra"を利用した。

  • グラフ76

  • グラフ77

  • グラフ78

さて、まずは"High"の結果(グラフ76~78)。結果からいえばShadow of the Tomb Raiderとよく似ていて、2Kはどの製品も十分だが、2.5Kに関して言えばGeForce GTX 1660 Tiがギリで、GeForce GTX 1660 Superはやや厳しい感じ。このあたりはフレームレート変動(グラフ82・83)からも見て取れる。強いて言えば、全体的にShadow of the Tomb Raiderよりもやや負荷が低いようで、その分フレームレートも高めである。ただ3Kはやはり厳しい感じで、2.5Kに留めておくのが無難であろう。

  • グラフ79

  • グラフ80

  • グラフ81

では"Ultra"では? というのがグラフ79~81。こちらは急に負荷が上がり、2KもGeForce GTX 1660 Tiまでは行けるが、GeForce GTX 1660 Superだとやや厳しい所。フレームレート変動(グラフ84)を見ると、Radeon RX 5600 XTはどの場合でも60fpsを切っておらず、OC版は更にオーバーヘッドがあって、この設定は全く問題ない。ただ2.5K(グラフ85)になると、さすがにどの製品も厳しい感じである。Radeon RX 5600 XTですら時折50fpsを切るというのは、快適なプレイからは程遠い感じで、Ultraにするなら2Kを利用すべき、ということであろう。まぁ"Ultimate 1080p Gaming"というコンセプトには沿った結果になっている、とは思う。

  • グラフ82

  • グラフ83

  • グラフ84

  • グラフ85