パナソニックは12月9日、西川とともに共同開発した「快眠環境サポートサービス」を発表しました。西川といえば、言わずと知れた大手寝具メーカーで、多くの睡眠データをもとにした「眠り」に関する知見を持っています。

今回の新サービスでは、西川の専用寝具で睡眠状態を計測し、スマートフォンのアプリで睡眠状態を可視化したり、快適な睡眠に向けたアドバイスを受けたりできます。さらに、新サービスに対応するパナソニック製の家電と連携させることで、自分の睡眠データをもとに最適な寝室環境を整えることも可能なのです。サービスは2020年3月18日から提供を開始する予定で、利用料は月額990円(税込)となっています。

  • マットレスで寝るだけで、睡眠状態をセンシングする西川の[エアーコネクテッド]SIマットレスと、睡眠データをもとに最適な自動運転を行うパナソニックの無線LAN内蔵エアコン、および照明器具のLINK STYLE LEDシリーズ

寝るだけで睡眠状態をセンシングする高機能マットレス

「快眠環境サポートサービス」の中心となるのは、西川の「[エアーコネクテッド]SIマットレス」(税込140,800円)。西川の人気機能マットレスAirシリーズに、体動センサーを装着した製品です。快眠環境サポートサービスは、このSIマットレス、後述の専用アプリ、および月額990円で利用できます。

体動センサーとしては、1秒ごとにミリ単位の微細な動きまで検知するという、西川と日本理工医学研究所、コスモリサーチが共同開発したユニットを採用。なんと人の動きを感知することで、寝返りの回数といった大きな動きだけではなく、呼吸の状態などもチェックして睡眠状態をモニタリングします。ウェアラブル機器を身に着けずに、睡眠を細かく計測できるのが大きな特徴です。

  • 体動センサーは帯形状で、使用者の胸のあたりに位置するマットレス裏のスリットにセット。比較的柔らかな素材なので、センサーの上で寝ても異物感はありませんでした

もちろん西川のマットレスということもあり、マットレスとしての機能も充実。マットレス表面には1,860個の突起があり、多くの点で身体を支えることで体圧を分散して血行やリンパの流れなどを妨げにくいそうです。また、3×3個の突起ごとにブロックが独立しており、身体の一部が沈んでも他の部位に無理な圧力がかかりにくく、横向きや仰向け、さまざまな寝姿勢で身体をバランスよく支える構造とのこと。

  • 表面に多くの突起があるだけでなく、3×3個の突起ごとにブロックを分けることによって、よりしっかりと身体を保持。マットレスの上部は体圧分散部、下は寝姿勢保持部として機能します

【動画】圧力がかかった部分が白く浮かび上がる圧力テスターをマットレスに乗せて、力をかけたところ。かなり力を入れていますが、圧力がきちんと分散されているのがわかります
(音声が流れます。ご注意ください)

アプリで睡眠状態をチェックして、自分の眠りを知る

[エアーコネクテッド]SIマットレスと連携する専用アプリ「Your Sleep」では、自分の睡眠を可視化します。睡眠時間、寝付きまでの時間、睡眠の途中で目覚めた回数、目覚めの状態といった6つのポイントから、「睡眠の質」を点数化。毎日の睡眠スコアを算出しつつ、睡眠のパターンから良い睡眠を得るためのアドバイスも表示します。

  • Your Sleepの睡眠記録画面。睡眠の深さといった複数の要素をグラフで表示するため、途中で起きた時間や回数も感覚的にわかります。スコア最後には睡眠アドバイスも表示。アドバイスはさまざまなシチュエーションごとに約500種類あるそうです

対応家電と連携させれば最適な寝室環境を実現

「快眠環境サポートサービス」では、[エアーコネクテッド]SIマットレスで取得した睡眠データを使って、家電を自動コントロールする機能も利用可能。発表時点では、サービスと連携するパナソニックの家電は、無線LANを内蔵したエアコンとLEDシーリングライトの2ジャンルになります。

  • 睡眠データとの連携に対応するのは、現在はエアコンとLED照明(一部スピーカー機能搭載モデル)の2ジャンル。エアコンは無線LAN搭載機のみで、2020年度モデルのX/UX/TXシリーズ、2019年度モデルのWX/X/AX/EXシリーズ、2018年度モデルのWX/Xシリーズです。照明はBluetooth搭載のLINK STYLE LEDシリーズになります

たとえば、エアコンを睡眠データと連携すると、入眠のタイミングで風向きをコントロール。暖房の場合、眠り始めてウトウトした段階では、風が身体にあたる刺激で目が覚めないよう、風向きを上方向に調整します。ただし、暖かい空気は上方向に溜まりやすいので、深い眠りに入ったら風を下方向にむけて部屋全体をしっかりと温めます。自動調整で少しでも「暑い」「寒い」と感じた場合は、アプリを使ってフィードバック。つまり、調整しながら使い続けるほど、ユーザーに最適な温度を学習していくわけです。

  • 入眠、睡眠中、起床など、ユーザーの睡眠情報をもとに、それぞれのタイミングに最適な温度へとコントロール

一方、LEDシーリングライトは、入眠前は眠りにつきやすいオレンジ系の明かりで部屋を照らし、睡眠中は消灯。起床時間を設定しておくと、起床時間にむけて徐々に明かりを強くし、起床時には目が覚めやすい青色系の明かりで部屋を照らします。

快眠環境サポートサービスと連動するLINK STYLE LEDシリーズには、スピーカーを搭載した「LINK STYLE LED THE SOUND」と呼ばれるモデルもあります。スピーカー搭載モデルの場合は、起床時間にむけて徐々に音楽のボリュームを上げて自然な起床を促すといった設定も用意されています。

  • 睡眠データとLEDシーリングライトを連携させることで、明かりの強さや色により快適な入眠や起床を促します

  • 睡眠分析の詳細

ここ数年、寝ている間の動きや心拍をセンシングして、毎日の睡眠状態をモニタリング、さらにスマートフォンアプリで睡眠の質をチェックしたり、アドバイスを行うデバイスが増えています。それだけ質の良い睡眠が生活に重要だと認識されているということでしょう。

ただし、睡眠モニタリングデバイスの多くは頭や手首などにセンサーユニットを装着する必要がありました。先にも書いたように、今回発表された「快眠環境サポートサービス」は専用マットレスのセンシングデバイスを利用するため、身に着ける器具はありません。ごく普通に寝るだけでいいのがうれしいところ。また、パナソニックとの共同開発ということで、今後もサービスに対応する家電が増えるかもしれません(たとえば空気清浄機とか……?)