RPA(ロボティックプロセスオートメーション)とは、今まで人間が手作業で行っていた仕事を自動化できるシステムです。データの収集や入力、ダイレクトメールの発送など、日々の業務を効率化し、コストを抑えることが可能で、現在多くの企業で導入が始まっています。AI、機械学習などを含むRPAもあるので、処理をミスしても自分で学習する賢さがあるのもポイントです。

働き方改革による労働時間の見直しや生産労働人口の減少など、数々の課題を抱えた日本企業において、RPA導入は企業生き残りのための重要なツールともいえます。ここからは、年々増え続ける国内での需要を鑑み、どのような種類のRPAがあるのか具体的に説明していきましょう。

タイプ:デスクトップ型orサーバ型

RPAにはデスクトップ型とサーバ型の2種類があります。実際に企業で使うRPAを選ぶ際にどのような視点で選べば良いのか、基本的な種類を知っておくととても便利です。以下に、2つの種類について詳しく説明していきます。

デスクトップ型は、パソコン1台ごとにRPAをインストールするタイプで、パソコンユーザーに特化した業務に限定されるため、担当者レベルでの管理に向いています。パソコン1台に対してロボット1体なので、大量のデータの処理が難しく、部門や個人レベルでの小規模導入におすすめです。また、サーバ型に比べて初期費用が安いのが特徴です。

一方、サーバ型は複数のパソコンで利用可能で、大量のデータを扱うことができ、業務を一括して横断管理することができるため、全社レベルでの管理に向いています。さらに、100体以上のロボットが働くこともでき、大量のデータを扱えるのが特徴です。導入のメリットは、大規模展開を見据えてスケールしやすいということで、反対にデメリットは、デスクトップ型に比べると初期費用が高い点です。

汎用型or特化型

RPAは、「汎用型」と「特化型」の2つの型に分けて導入を考えることができます。まず「汎用型」には、あらゆる操作を自動化できるという特徴があります。しかし、設定作業に時間がかかり、仕様変更などの際にメンテナンスが必要となるのが難点となります。ひとつひとつの操作を細かく指定することで、パソコン画面上のあらゆる操作を自動化することができますが、初期設定にはかなりの時間を費やします。さらに、使用する業務システムや参照するwebサイトのアップデートによってデザインや仕様が変わると、その度に面倒なメンテナンスを行わなければなりません。

次に、「特化型」は人事や経理などそれぞれの業務に特化したRPAで、一連の業務がパッケージ化されていて、細かな設定なども不要という使いやすいタイプです。たとえば、会計や経理業務に特化しているRPAには、「仕入れ入力」、「勘場称号」、「月次の〆作業」など、一連の業務がパッケージ化されて搭載されています。細かな部分もしっかり配慮されているので、自分で設定する必要はほとんどありません。その反面、限られた分野でしか使えないという点が不便で、さらにそれぞれの部署で別々に契約する必要があるので、全体的にはコストがかかります。