日本におけるコンピュータ関連書販売のインフラ作りと販売効率を目指すコンピュータ出版販売研究機構(CPU/Computer book Publisher United)は28日、2018年度のコンピュータ書籍の書店別の売上げランキングなどを含むCPU大賞を発表した。

コンピュータ関連書籍を発行する7社(インプレス、SBクリエイティブ、技術評論社、秀和システム、翔泳社、マイナビ出版、ソシム)が加盟するCPUでは、加盟各社の売上冊数を集計し、書店やコンピュータ書籍の表彰を行っている。2018年度は調査書店約2,000店の平均前期比が104.7%と増加、棚分類コードによる区分けで「Python(159.7%)」「人工知能(151.4%)」「子どもプログラミング(117.9%)」など7ジャンルでの16.4万冊の増化が押し上げた格好。機械学習に親和性のあるPythonや人工知能に関連する棚の書籍が150%を超えており、広がるAI関連のニーズがうかがえる。

2017度と2018年度の7分野の比較(CPU資料より)

ジャンル 棚分類コード 2017年度 2018年度 昨年対比
Python B2-23 65,970 105,401 159.77%
子どもプログラミング B2-52,D1-12 36,220 42,707 117.91%
Excel B3-03 487,404 460,316 94.44%
クリエイティブ B4-01 182,020 274,090 150.58%
JavaScript B6-02 40,948 50,444 123.19%
人工知能 B8-01,B8-02 40,756 61,737 151.48%
ITパスポート H1-01 118,387 141,890 119.86%

第9回CPU大賞受賞一覧は以下の通り。

〔1〕売上部門:1年間(2018年4月~2019年3月)のコンピュータ書籍の販売実績から上位3書店を表彰
※販売実績はCPU加盟社が独自に集計した売上冊数の合計です。
【第1位】紀伊國屋書店 新宿本店(東京都)販売冊数76,791冊 前期比106.6%
【第2位】ジュンク堂書店 池袋本店(東京都)販売冊数68,755冊 前期比104.7%
【第3位】丸善 丸の内本店(東京都) 販売冊数49,106冊 前期比104.4%

〔2〕書店部門:コンピュータ書籍の販売における取り組みにおいて、創意工夫や際立った努力が見られた書店を表彰
・丸善 日本橋店(東京都)
・MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店(東京都)
・有隣堂 横浜西口店(神奈川県)
・くまざわ書店 ペリエ千葉本店(千葉県)
・ACADEMIAイーアスつくば店(茨城県)

〔3〕新人部門:フェアや情報活用などコンピュータ書の販売を積極的に取り組んで頂いた新人担当者(コンピュータ書を担当して3年以内)を表彰
・三省堂書店 東京駅一番街店(東京都)
・ジュンク堂書店 吉祥寺店(東京都)
・有隣堂 藤沢店(神奈川県)
・MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店(大阪府)

〔4〕関西支部部門:関西地区のコンピュータ書籍の販売における取り組みにおいて、創意工夫や際立った努力が見られた書店を表彰
・該当なし

〔5〕青年団部門:CPU加盟出版社の商品を積極的に展開/販売いただいた店舗を表彰 ・紀伊國屋書店 佐賀店(佐賀県)

〔6〕特別賞:コンピュータ書の増売に活発に取り組み、CPUの活動とも積極的に連携・店舗売上をアップいただいた法人を表彰
・株式会社くまざわ書店
CPUが、株式会社くまざわ書店各店のPC書担当者を対象とした勉強会を実施。その後CPUフェアなどを開催し、PC書の拡販に努めている。
・大学生協事業連合
従来は理工書を対象とした拡販企画を実施していたが、2019年度から年間を通し、新たにPC書を対象とした拡販企画も実施している。

〔7〕書籍部門:全国主要書店コンピュータ担当者に投票いただき、評価された新刊書籍を表彰 ※2019年3月発表
・ドラゴンクエストXを支える技術 ── 大規模オンラインRPGの舞台裏(ISBN:978-4-297-10174-9)
発売:株式会社技術評論社 著者:青山 公士