今回はメインストリーム向けということで、SandraとかTMPGEncなどは省いてゲーム系ベンチマークに絞ったが、概ね製品の傾向は示せたと思う。傾向としてはつぎのようにまとめられる。

  • GeForce GTX 1650:メインストリーム向けの、2K解像度をそこそこの性能で問題なくプレイできる。カジュアルゲーマー向け。
  • GeForce GTX 1660:頑張れば2.5Kもターゲットに入れられる性能。ただどちらかといえば、解像度を2Kに抑えてその分性能のマージンを取るとか、描画品質を高めるといった使い方の方が正しい気がする。
  • GeForce GTX 1660 Ti:2.5Kが無理なくプレイできる性能である。ただ3Kはかなり厳しい。あと、ここまで消費電力が上がるならもう少し性能が上がっても良い気もしなくはない。
  • Radeon RX 570:大体GeForce GTX 1650と同程度の性能と言える。上回っている場合もあるが、劣る場合もあるので、ならせば同程度としてしまっても問題ないと思う。問題は消費電力が明らかに過大な事で、ランニングコストを考えるとちょっとお勧めしにくい。

難しいのは市販価格で、例えばAmazonで6月19日付の価格を調べると、GeForce GTX 1650が1万7000円台~2万円前半、GeForce GTX 1660が2万7000円台~3万円、GeForce GTX 1660 Tiが3万3000円台~4万円弱、そしてRadeon RX 570が1万5000円台~18000円台といったあたりになる。

Radeon RX 570はGeForce GTX 1650に比べると2000円ほど安いが、その代わり消費電力が高い(=ランニングコストが高い)ことを考えると、筆者ならGeForce GTX 1650の方をオススメする。

一方GeForce GTX 1660とGeForce GTX 1660 Tiの比較は、価格差が微妙なところである。最低価格で比較すれば6000円ほどの差だが、平均価格差はもう少し広がって7~8000円程度。「お前ならどちらを選ぶ?」と聞かれたら、この性能差ならGeForce GTX 1660でいいかな? という気になる。

もちろんこれは筆者の感覚に基づく判断なので、今回の結果を見ながらどの製品が自分の用途に最適か、をそれぞれ考えて頂きたいと思う。