ASUS JAPANは14日、同社のゲーミングブランド「ROG」のパソコン新ラインナップを発表したことにあわせ、記者説明会を開催した。デスクトップ並の性能を持ち運べるキーボード着脱式ノートや、BMW Designworksコラボのスタイリッシュノートなど、従来にない特色あるゲーミングパソコンが登場している。会場にはプロゲーミングチーム「DeToNator」のメンバーも駆け付け、新製品の魅力について語った。

  • ASUSが国内ゲーミングPCのラインナップを一斉に更新。ASUS Storeでお披露目の記者説明会を開催した

”尖った”ゲーミングパソコンが揃う新ラインナップ

世界最高の性能をうたい、90万円を超える価格も話題性抜群のキーボード着脱式ゲーミングノート「ROG Mothership」や、ウルトラスリムボディのゲーミングノート「ROG ZEPHYRUS S」、モダンなきょう体に高い性能と強力な冷却システムを内蔵したゲーミングデスクトップ「ROG HURACAN」などはもちろん注目の新製品だが、今回の新ラインナップで特に人気が集まりそうなのが、BMWのグループ会社であるDesignworksとコラボレーションしたスタイリッシュなゲーミングノート「ROG STRIX G」だ。

  • キーボード着脱式ゲーミングノート「ROG Mothership」

  • 薄型高性能な「ROG ZEPHYRUS S」

  • デスクトップの新モデルも

ROG STRIX Gシリーズのゲーミングノートは、ライトゲーマー向けのモデルからOfficeソフト搭載モデルまで、搭載機能やスペックなどが異なる複数のモデルを用意するが、BMW Designworksとのコラボによる、BMWのカーデザインにも通じた先鋭的なボディデザインは共通。15.6型のディスプレイはヒンジ付近が左右非対称かつ独特なもので、本体後部の吸気エリアから空気を取り込む見た目もユニークな冷却機構、天板に施された2パターンのヘアライン加工、各種LEDイルミネーションによる演出などが、この新製品が”スペシャル”なゲーミングノートであることを主張している。

  • BMW Designworksとのコラボによる「ROG STRIX G」。カーデザインにも通じる先鋭的な要素を盛り込んだボディが特長

税別139,800円からと入門機の役割も果たすが、eSportsでの利用を想定した高い性能要求へも対応。上位モデルでは6コア/12スレッドのIntel Core i7-9750HプロセッサにNVIDIA GeForece RTX2070を組み合わせ、120HzのフルHD高速駆動液晶、Nキーロールオーバー対応日本語キーボード、高負荷下での連続使用に耐えるデュアル冷却ファンなど、豪華な仕様となっている。本体サイズ/重量もW360×D275×H25.8mm/約2.395kgとモバイル可能な範囲に抑えた。

  • 天板は2パターンを組み合わせたヘアライン加工

  • 冷却ファンには、埃などを自動的に吐き出し冷却性能の劣化を防ぐダストホールの機構も

ROG STRIXシリーズのうち、通常店頭では取り扱わないASUS Store限定モデルとなる「ROG STRIX SCAR III」と「ROG STRIX Hero III」では、さらに特別な機能として、本体の専用スロットに差し込む「キーストーン」と呼ばれるアクセサリーを利用できる。キーストーンは小型のNFCデバイスで、ゲームプロファイル等の設定を保存できるほか、暗号化された隠しドライブ「シャドードライブ」の利用キーにもなっている。キーストーンを身に着けるための専用キーホルダーなども用意しており、自分用の機能を有効にするために「カチッ」と差し込む、ちょっとしたルーティン的な楽しみが味わえる。

  • きょう体の側面に差し込まれた「キーストーン」

  • キーストーンを身に着けるための専用キーホルダー

eSportsのレベルアップにも、ユーザーのすそ野をひろげたい

ASUS JAPANでマーケティング部長を務めるCyntia Teng氏は、新製品の発表に際し、「ROG(アールオージー)が、日本のeSportsで求められるブランドになりたいという想いで製品を展開してきた。それは今後も変わらない取り組みだ」と話す。今年はROGのゲーミングパソコンが登場してちょうど10周年の節目なのだそうだが、今、日本で急速にeSportsの市場が拡大しているなかで、新製品はゲーミングユーザーのすそ野をひろげる役割も狙っていると説明する。

  • ASUS JAPAN システムビジネス事業部 マーケティング部 部長 Cyntia Teng氏

例えば今回のROGパソコンの中には、MS Officeを搭載したモデルや、タッチパッドを天気―として使用できるバーチャルテンキー機能を備えたモデルが用意されている。選手を目指すほど本気でゲームに没頭したいというユーザーだけを向いた製品ではなく、カジュアルな普段使いや、ゲーム以外の様々な用途でも快適な、性能の高い”ゲームも遊べる”パソコンとして、幅広いユーザーにも向いた製品を目指したのだという。

発表会にゲストとして同席した、プロゲーミングチーム「DeToNator」の江尻勝代表と、同YamatoN選手の両名も「今はユーザーのすそ野をひろげることが重要」と口をそろえる。今回のROGの新製品について、ゲーミングパソコンとしての性能とデザイン性だけでなく、初心者も含め様々な人が使いやすい間口のひろさも評価する。ストリーマーとしての活動が増えているYamatoN選手は、動画編集でも力を発揮しそうだと、ROG新製品の総合的な性能の高さに期待を語っていた。

  • DeToNatorの江尻勝代表(左)とYamatoN選手(右)。ASUSはeスポーツの発展を目標に、昨年よりDeToNatorとスポンサー契約を結んでいる