台湾MSIはComputex 2019に合わせて、AMDの第3世代Ryzenに対応するX570チップセット搭載マザーボードを公開した。ゲーム向け5モデル、クリエイター向け1モデル、ビジネス向け1モデルの計7モデルをラインナップする。
すべての製品に共通する特徴は、チップセットとM.2スロットを冷却するファン付きのFROZR Heatsinkを搭載。通常のヒートシンクと比較して10%を超える温度低下を実現するという。ファンの速度はチップセットの温度に合わせて自動で調整され、負荷が低い場合にはファンの動作を止める。
またM.2スロット向けに従来のM.2 Shield FROZRを備える。第3世代RyzenとX570チップセットでは、PCI Express 4.0をサポートし、特にSSDのコントローラなどで高い発熱が見込まれるため、これに対応する。IR PWMデジタル電源デザインに加えて、CPUの電源コネクタをデュアル仕様とすることで、CPUの安定駆動を実現するとしている。
なお、無線LAN対応の上位モデルでは、Wi-Fi 6に対応。前世代のWi-Fi 5(802.11ac) と比較して、さらに高い信頼性、安定性、高い帯域幅を提供する。
ゲーミングマザーボード
さて、MSIのゲーミングマザーボードは、主に3つのセグメントに分かれている。最上位のMEGはさまざまな機能を盛り込んだエンスージアスト向け、メインストリームのMPGはパフォーマンスとデザイン性の高さを備えたメインストリーム向け、MAGはエントリー向けでコストパフォーマンスの高さを重視する。
フラグシップはもちろん「MEG X570 GODLIKE」。電源回路はなんと19フェーズ(14+4+1)で、オーバークロックの限界に挑めるという。また、VRM周辺の冷却を見直し、安定動作を可能とする。
このほか、3基のLightning M.2 Gen 4スロットと4基のPCIe Gen 4 x16スロットを備え、複数の高速ストレージを搭載できる。さらにWi-Fi 6と10Gbit イーサネットカードに対応する。
MEG X570 ACEもハイエンド向けの「MEG」に属する製品。VRMからチップセットまでヒートパイプを通す冷却デザインを採用する。3基のLightning M.2 Gen 4スロットとPCIe Gen 4 x16スロットを搭載。AMD CrossfireとNvidia SLIをサポートする。ネットワーク機能はWi-Fi6と2.5Gbit LAN。
メインストリームの代表的なモデルが「X570 GAMING PRO CARBON WIFI」だ。CPUコネクタのレイアウトは上位モデルと同じ8ピン×2。VRMは拡張ヒートシンクデザインで、チップセットとM.2スロットはFROZR Heatsink + M.2 Shield FROZR仕様となる。通信機能はギガビットLANとWi-Fi 6。
X570 GAMING EDGE WIFIもメインストリーム向け。CPUコネクタは8ピン+4ピン。稲妻のようなチップセットヒートシンクデザインが特徴的だ。Lightning M.2 Gen 4スロットは1基。さらにM.2スロットを1基備える。通信機能はギガビットLANとWi-Fi 5。
エントリー向けが「X570 GAMING PLUS」。上位モデルに近いレイアウトとスペックだが、無線LANやM.2 Shield FROZRをはぶくことでコストを抑える。
PRESTIGE X570 CREATION
コンテンツ制作者向けに新たに投入されるのが「PRESTIGE X570 CREATION」だ。スペック面ではMEGとならぶ上位モデルに位置する。M .2 XPANDER-Z GEN4を使うことで最大4個のLightning M.2スロットを利用可能なほか、6個のSATAポート、最大23個のUSBポートによって多くの周辺機器を接続可能だ。