富士フイルムが、昨年秋に販売を終了したモノクロフィルムを復活させます。素材を改良し、表現力や精細感も向上させました。

新しい原材料を用いたモノクロフィルム「ネオパン100 ACROS II」を今年の秋に発売すべく開発を進めていることを6月10日に発表しました。従来のネオパンと比べてハイライトの表現力を高めたほか、輪郭部の精細感も向上させました。35mmサイズとブローニーサイズを投入する予定で、価格や詳細な発売日は未定です。

  • 2018年秋に販売を終了したモノクロフィルム「ネオパン100 ACROS」が、新素材で表現力をアップして「ネオパン100 ACROS II」として復活する

従来のネオパン100 ACROSは、需要の減少に加え、生産に欠かせない原材料が入手困難になったことなどの理由で、2018年秋に販売を終了しました。しかし、フィルム愛好家から販売継続の声が寄せられたことに加え、SNS世代の若者がフィルム独特の風合いを好むようになったことを受け、新しい原材料を用いたモノクロフィルムの開発に着手。ネオパン100 ACROS IIとして、秋に販売を開始することが決まりました。

  • こちらは販売を終了した「ネオパン100 ACROS」

ネオパン100 ACROS IIは、独自の粒子技術を用いることで、感度ISO100のモノクロフィルムとしては最高水準の粒状性にしたといいます。シャープネスも世界最高水準にし、被写体の輪郭を強調した描写も楽しめます。また、従来のネオパン100 ACROSよりもハイライト部の階調を高め、立体的な表現も可能にしました。