米Microsoftは5月24日 (現地時間)、Xbox.comの公式ブログを通じて開発中のクラウドゲーミングサービス「Project xCloud」に関する開発者向けの追加情報を公開した。
Project xCloudは、XboxやPC向けのゲームをクラウドで処理してゲームを端末にストリーミングし、いつでもどこでも様々なデバイスで遊べるようにする。現在行われているテストでは、BluetoothでXbox ワイヤレス コントローラーを接続したスマートフォンやタブレットにゲームをストリーミングしている。タッチ操作によるプレイも可能だ。
Xbox Oneの魅力の1つとして3世代にわたるXboxコンソールのゲームを遊べる後方互換性が挙げられるが、昨年10月にProject xCloudの開発を公表した際に、Project xCloudでも同様の互換性を実現することを約束していた。24日に公開した「Project xCloud: More for Gamers and Developers」でKareem Choudhry氏 (ゲーミンググラウド担当CVP)は次のように述べている。
「Project xCloudは、開発者にどのような変更や修正を求めることなく、(Xbox Oneで利用できる)3,500以上のゲームをストリーミングできる技術的な能力を備えます」
現在1,900以上のゲームがXbox One向けに開発されているが、将来のXbox OneタイトルもそのままProject xCloudで提供できる。アップデートについても、開発者がXbox Oneタイトルをアップデートしたら、Project xCloud向けの作業をすることなく、Project xCloudで提供されている全てのバージョンにアップデートが適用されるという。つまり、Xbox向けゲームの開発者は従来と同じプロセスのまま、より幅広いデバイスにアクセスを拡大できる。
Microsoftはコンソール機やプラットフォームの開発経験を活かした独自ハードウェアを設けてXbox Oneゲームとの互換性を維持している。複数のXbox Oneの構成要素をホストできるカスタマイズ可能なブレードと関連インフラストラクチャを設計、ゲーム開発が活発な北米、アジア、欧州を中心にAzureの13リージョンのデータセンターに導入済みであり、カプコンやParadox Interactiveといったグローバル規模の開発チームを持つゲームメーカーが、新しい環境にポートすることなく、Project xCloudから直接ゲームをテストできる体制を整えた。
また、最近行ったXbox Developer Kit (XDK)のアップデートでストリーミング向けのサポートを追加、その中にはIsStreamingというAPIを含む。IsStreamingを通じてクラウドからのストリーミングであることをゲームが認識し、ストリーミングでのゲーム体験への最適化が行われる。例えば、デバイスのディスプレイに合わせてフォントサイズを調整、レイテンシを縮小するために1つのサーバーでマルチプレーヤーマッチをホストする。