ヤマハ発動機は5月10日、同社製品の自動化・自律化に向けた知能化技術(AI)開発力の強化を目的にAIコンピューティング分野に強みを持つディジタルメディアプロフェッショナル(DMPと業務資本提携に関する契約を締結し、DMPが発行する第三者割当による新株式引き受けを決定したと発表した。これにより、同社はDMPの筆頭株主となる予定だという。

今回の業務資本提携は、同社の長期ビジョンの1つ「ART for Human Possibilities, Advancing Robotics」の一環となり、AIが今後の制御技術の核と捉え、DMPとの業務資本提携により、同社の開発体制の強化を支援し、DMPのディープラーニング、画像処理・画像認識技術をヤマハ発動機製品や技術と組み合せることで、低速度自動・自律運転システムや農業領域でのロボット活用、各種モビリティの先進安全技術など新たな価値創造を進めていくという。

DMPは、独自開発の組み込み用2D/3Dグラフィックス技術のハードウェアIPやソフトウェアIPのライセンス、これらのIPを搭載したグラフィックスLSI開発および販売事業を展開する研究開発型のファブレス半導体ベンダー。近年はAIコンピューティング分野に注力し、IP、ハード/ソフト製品、サービスを含む幅広いポートフォリオと独自に構築したAIエコシステムを通じたソリューションの提供を行っている。

主な業務提携内容は、AI技術応用によるアルゴリズム開発から製品搭載に至る最終製品化プロセスにおける協業、低速度領域における自動・自律運転システムの開発、ロボティクス技術を活用した農業領域等における省力化・自動化システムの開発、モビリティ製品全般に向けての先進安全運転支援システムの開発、ヤマハ発動機からの取締役の派遣となる。