5Gのマネタイズとユースケースは

Caroline Chan氏:ある投資銀行のマネージャーが、投資対応のビルの物件に5Gのコネクティビリティがあるのかどうかを監査の対象にすると言っていた。対応していなければ、評価額を下げると。こういう発言は、エンタープライズの世界のプレッシャーになっている。病院でも、5Gに対応していなければ、それがリスクになる。競争力を失うかもしれない。企業のCEOが投資プランにコネクティビティを考慮しなければいけない時代になった。エンタープライズの世界で5Gがどうなっていくかわからないにしても、先取りして準備はしておかなければならない。

James Watters氏:小売の世界では、1つのデータセンターにコンピュータリソースのすべてをおこうと集中化を図っているが、スーパーなどはレガシーなネットワークを利用している。アプリも小さな帯域向けに作っている。そこに5Gが入ってくれば、新たなショッピング体験を提供できる。ウォルマートのようなことはできなくても、レジで会計せずに出てくることができるようになるかもしれない。

Bryan Jones氏:製造業にも大きなチャンスがある。これまでよりも大きな帯域が使えれば、AIやマシンラーニングも利用できる。単なる監視という面だけではなく、自動化でのチャンスがある。人間ができなかったことを追加できる。

Caroline Chan氏:Jamesがいったようにリテールは積極的だ。スポーツ分野も積極的だ。PoCは必要だが、新しいマネタイズのモデルが出てくるだろう。

Shekar Ayyar氏:自動運転やスマートシティの話はよく出てくるが、もっと日々のエンタープライズの活動が5Gで大きく変わるだろう。

標準化を見据えた対応を

トークセッションのあと登場した、光ファイバーケーブル、バックボーンのテスト計測を行っているVIAVI SolutionsのVice President Amit Malhotra氏は、5Gについて次のように語った。

「5Gは4Gを高速にしたものだけという見方は違う。チップによって、すべてのものがつながることを可能にするものだ。自動車、スマートシティ、何百万のスマートメーターがクラウドに接続することを可能にする。高速性、ストリ-ミングにようなパフォーマンスが必要なもの、帯域が低いが広く分布しているようなスマートメーターなど、それぞれがユニークなネットワーク特性を求めており、これらが1本のネットワークでつながらなければならない。5Gの標準が作成されるのは来年といわれているが、実際の展開はすでに始まっている。周波数や帯域はバラバラで、今後、5Gがどうなっていくかを標準を含めて考えていかなければならない」

  • Amit Malhotra氏(右)とモデレータのDaniel Newman氏(左)

そして、「どうなったら5Gの時代といえるのかといえば、1つのキャリアが対応しただけではだめだ。すべてのサプライヤーから同じ仕様で提供されて、初めて5Gの時代が来たといえる。それは、2020年以降だ。1Gや2Gの時代に比べ、いろいろなアプリが出てきた。そのため、エッジの状況に応じて帯域を変えていくような柔軟性が必要だ。キャリアの進捗が遅いといわれているが、最終的には彼らがやらないと5Gは実現できない。彼らにもそれなりの考えがあるので、いろいろな考え方がある中で、その中間点で折り合いをつけないければならない」と述べた。