米Intelは4月25日 (現地時間)、2019年度第1四半期 (2019年1月~3月)決算を発表した。データセンターグループ (DCG)の売上高が前年同期比6%減だったが、より高性能なCPUが求められる傾向からクライアントコンピューティング事業が同4%増の伸びを記録。売上・利益ともに市場予想を上回った。しかしながら、今後については慎重な見通しを強め、2019年度の売上高予想を下方修正した。

3月期の売上高は161億ドルで前年同期から微減。非GAAPベースの純利益は40億ドルで前年同期比3%減、1株利益は0.89ドル。アナリストの予測は売上高160億ドル、1株利益0.87ドルだった。以下は事業グループ別の売上高。

  • クライアントコンピューティンググループ:売上高86億ドル (前年同期比:4%増)。内訳は78億ドルがプラットフォーム (3%増)、8億ドルがモデム/その他 (26%増)。プロセッサの売上高は、ノートブック向けが5%増、デスクトップ向けが1%減だった。プロセッサの出荷数は7%減だったが、PCゲーミング市場の成長で高性能なCPUの需要が高まり、平均販売価格 (ASP)の上昇が売上高の増加につながった。ASPは、ノートブック向けが13%増、デスクトップ向けが7%増だった。10nmプロセスで量産される初のプロセッサ「Ice Lake」(開発コード名)については、2019年のホリデーシーズンに向けて順調だという。
  • データセンターグループ:売上高49億ドルで前年同期比7%減。中国市場の減速と在庫調整の影響を受けた。売上高の内訳は、45億ドルがプラットフォーム、4億ドルが非プラットフォーム。
  • Internet of Thingsグループ (IoTG):売上高9億1000万ドル (前年同期比8%増)。
  • 不揮発性メモリーソリューションズグループ (NSG):売上高9億1500万ドル (前年同期比12%減)。
  • プログラマブルソリューションズグループ (PSG):売上高4億8600万ドル (前年同期比2%減)。

今後については、下半期に市況が改善する可能性を認めているものの、現時点ではより慎重な見通しを示し、2019年度第2四半期 (2019年4〜6月)の売上高を前年同期比8%減になる156億ドルと予測、2019年度通期の売上高予想を従来の715億ドルから690億ドルに引き下げた。