3月17日、幕張メッセにて、「RAGE 2019 SPRING」が開催された。RAGEは、CyberZとエイベックス・エンタテインメントが共催するゲームイベント。『シャドウバース(シャドバ)』や『ストリートファイターV AE』といったさまざまなゲームタイトルで大会を実施し、その様子をAbemaTVで配信している。

今回行われた「RAGE 2019 SPRING」は、複数のeスポーツタイトルの試合を同時に進めるオフラインイベントだ。『シャドバ』『ブロスタ』『PUBG Mobile』『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(スマブラ)』の4タイトルでトーナメント戦が開催された。

『シャドバ』は、「RAGE Shadoeverse 2019 Spring GRAND FINALS」として、これまでの予選を勝ち抜いた8人のファイナリストによるトーナメント戦を実施。優勝賞金も400万円と高額だった。

『ブロスタ』は、『クラッシュ・ロワイヤル』を運営するSupercellが昨年末にリリースしたばかりの最新スマホタイトル。今回のRAGEが、初のオフラインイベントだ。当日受付もしており、飛び入りでの大会参加もできたので、自分でeスポーツイベントに参加してみたいと思っていた人にとっては、いいきっかけとなったのではないだろうか。

そして、『スマブラ』は言わずと知れた任天堂の人気タイトル。予選を勝ち抜いた8人によるトーナメント戦が開催された。

メイン会場では『シャドバ』の「RAGE Shadoeverse 2019 Spring GRAND FINALS」を開催
『ブロスタ』の会場。3人1チームで参加した参加者は、手渡されるリアルエメラルドを奪い合う。最終的にリアルエメラルド所持数の多い8チームが本戦へ進出する
『スマブラ』の会場。大会常連の選手やプロ選手によるハイレベルな攻防が繰り広げられた

PUBG Mobileでは「Team GACKT」が参戦!

なかでも今回注目を集めたのは、国内初の招待制オフライン大会が開催された『PUBG Mobile』だ。16チームによる全4試合のSQUAD(4人1チーム戦)で全4ラウンド戦い、生存順位とキル数によって得られるポイントの総数で順位が確定するという内容の大会が行われた。

『PUBG』は、フィールド内にあるアイテムを駆使して、最後の1人(1チーム)になるまで戦うというバトルロワイヤルゲームだ。

『PUBG Mobile』の試合会場は、ステージ奥にあり、1チームが1つのテーブル席に集まってバトルする

それが、なぜ注目されたかというと、出場チームのなかに「Team GACKT」という名前があったためである。そう、今話題の映画『翔んで埼玉』で主演のGACKTさんが率いるチームだ。

GACKTさんがチームのオーナーをしているというわけではなく、プレイヤーとして参戦。しかも、第4戦では、3キルするという大活躍によって、3位入賞を果たした。

今後も「Team GACKT」の大会参戦に期待したい

表彰式でGACKTさんは「実力ではほかのチームに劣っているのはわかっていました。なので、撃ち合いで勝負はせず、ポイントを稼いで生存することを考えましたね。それがうまくいったから、3位に入ることができたのではないでしょうか。作戦によって結果が残せるのが、このゲームの良いところです。また、実はメンバーと顔を合わせるのは、今回が初めて。いつもオンラインでプレイしていたので、最初は、『こいつ、こんな顔してたんだ』って、見ていましたね。『PUBG』は、『やればハマる』とわかっていたので、手を出さないようにしていたんですが、やはりハマってしまいました。今後も『PUBG』が広まるように、できることは協力していきたいです」と大会を振り返った。

またGACKTさんは、今大会のためにわざわざフランスから帰国したと話す。好きなものであれば、時間もお金も超越できるのだ。

eスポーツはプロ選手が高い技術を競い合い、それを観戦するという楽しみがある。しかし、それと同時に、老若男女が誰でも参加できるという魅力もあるのだ。本来ではあまり関わることはない有名人とチームメイトとして一緒にプレイしたり、対戦相手として試合したりできるのも、eスポーツならではのおもしろさだといえよう。

音楽フェスのような楽しみ方が可能

RAGEでは、4つのイベントがほぼ同時に進行しており、まさに音楽フェスの様相だった。自分の好きなタイトルを見続けるもよし、好きな選手が登場するタイミングを見計らって移動するもよし、決勝戦だけを渡りあるくのもよしだ。

選手への応援メッセージのコーナー。メッセージを書くとキットカットがもらえた
会場にはアイドルグループ、「わーすた」の姿も

観たい試合が重なってしまうと、どちらかを諦めてしまわなければならなくなるが、それでもどこかで盛り上がっている会場があるのはイベントとして飽きずに観ていられるだろう。

1つのタイトルをじっくり観戦するのもいいが、今回のように複数タイトルを同時に楽しめるイベントがあれば、これまであまり気にしていなかったタイトルに興味を持つきっかけになるかもしれない。

(岡安学)