中国のシャオミがMWCの開催に合わせて2機種の個性豊かなスマホを発表しています。5G対応の「Mi MIX3 5G」と、クアルコムのモバイル端末向け最新技術を満載した「Mi 9」です。

5G対応スマホ「Mi MIX 3 5G」

Mi MIX3 5Gはシャオミ初の5Gスマホ。ミリ波とsub-6によるマルチギガビット接続に対応しています。ヨーロッパでの発売は5月以降を予定。価格は「RAMとストレージの容量が異なるバリエーションが計画されていて、それぞれの価格がまだ調整中のため伝えられない」と同社のスタッフが語っていました。

  • シャオミの5G対応スマホ「Mi MIX 3 5G」

SoCはクアルコムの「Snapdragon 855 Mobile Platform」で、モデムICに「X50 5G」を搭載しています。

フロントはノッチのないフルディスプレイデザイン。6.39インチの有機ELディスプレイを採用しています。背面にはタテに並ぶデュアルレンズカメラと指紋認証センサーが付いています。

  • 女性が持つと6.39インチディスプレイの大きさが際立ちます

  • スリムな本体を実現しています

フロント側のデュアルレンズカメラは前後2層構造になっている本体の背面側をスライドさせると飛び出して、自動的にカメラアプリに切り替わるユニークなデザインが特徴です。

  • 背面を上に向かってスライドさせるとフロントカメラが現れます

4G LTE対応フラグシップスマホ「Mi 9」

Mi 9はブランドの新しい4G LTE対応フラグシップ。価格は449ユーロ(RAM 6GB/ストレージ64GBの場合・約5.6万円)。ヨーロッパでは2月28日から販売が開始されます。

  • フラグシップの「Mi 9」

  • シャーシの中のパーツが見え隠れするスケルトンカラーがオトコゴコロをくすぐります

SoCはクアルコムの「Snapdragon 855 Mobile Platform」。ディスプレイは6.39インチの有機ELディスプレイ。ディスプレイの中に指紋スキャナが埋め込まれています。おそらくクアルコムが開発する超音波による立体スキャン機能「Qualcomm 3D Sonic Sensor」が組み込まれているものと推測します。

カメラは背面側がトリプルレンズ。ソニー製のモバイル向けイメージセンサーを載せて、最高48MPの写真記録に対応しました。ディープラーニングテクノロジーを活かした写真撮影アシスト機能も採用しています。フロントカメラも20MPと高精細。フルディスプレイデザインの画面上の方にティアドロップ型の切り欠きを設けて配置しています。

  • 48MPのトリプルカメラレンズを搭載

  • Mi 9も本体はスリム

  • ディスプレイの奥に指紋認証センサーを埋め込んでいます

  • 画面の下にホームアイコンを表示するか、消すかをユーザーが選べるようになっています

最大20Wまでの高速ワイヤレス充電にも対応します。背面パネルがスケルトンデザインのバリエーションをそろえます。これはガジェット好きに受けそうです。

シャオミはイヤホンやヘッドホンなど音楽を楽しむためのポータブルオーディオ製品も手がけています。筆者も2018年に中国へ出かけた際、空港にあるシャオミの直営店でUSB Type-C直結のノイズキャンセリング機能付有線デジタルイヤホンを購入してみました。1万円台前半ぐらいの安めのイヤホンだったので、ものは試しにと飛びついたのですが、音質はひいき目に見てもまあまあといったところでした。

シャオミは何でも新しい技術に意欲的に挑戦するアグレッシブなブランドです。筆者が購入したイヤホンもUSB Type-C接続でノイズキャンセリングができるものとしては、2018年の段階ではそれほど数は多くありませんでした。いま同社は完全ワイヤレスイヤホンも手がけています。

  • シャオミの完全ワイヤレスイヤホン

Snapdragon 855は標準仕様として完全ワイヤレスイヤホンの接続性能、バッテリーのスタミナなどを向上させる新機能である「TWS Stereo Plus」と「aptX Adaptive」 をサポートできるSoCです。

今後同社のイヤホンなどオーディオ機器も対応してくれば、シャオミがスマホで楽しむオーディオにもイニシアチブを発揮していくことになるかもしれません。会場の展示機でこの点を確認できなかったのは残念ですが、詳細については引き続き調べてみたいと思います。

  • IoT向けのスマート照明「LED Sart Bulb」も音声操作でコントロールができます

  • 特にヨーロッパでシャオミは電動キックボードのブランドとしても有名です