いまやiPhoneユーザにはお馴染み、音声アシスタント「Siri(シリ)」。話し言葉でさまざまな命令を実行できるので、ドライブ中など手が離せないときでもiPhoneを利用できます。「Hey, Siri(ヘイ、シリ)」と話しかけることを質問・命令を開始する合図にできるので、iPhoneに一度も触れないまま目的を果たすことが可能です。

そのSiriを呼び出す「ヘイ、シリ」ですが、残念ながら変更できません。この「ヘイ、シリ」のような命令開始の合図は、ウェイクワードと呼ばれますが、iOS 12の時点ではウェイクワードのカスタマイズに対応していないためです。

Siri以外のAIサービスも、特定の言葉をウェイクワードとして使用し変更できません。むやみにウェイクワードを増やすと、命令開始の合図を識別しにくくなることが原因と考えられますが、Googleアシスタントの開発キットにウェイクワードのカスタマイズ機能らしき記述が発見されるなど、各社ともカスタマイズを許可する方向で動いています。Siriを「ヘイ、シリ」以外の言葉で呼び出せる日も遠くはないかもしれません。

一方、物理的なボタン/スイッチについては選択肢が豊富です。ホームボタン/サイドボタンを押して呼び出す方法もあれば、イヤホンに付属のリモコンを使う方法もあります。AirPodsのように、軽くタップすることでSiriを呼び出せるタッチセンサー対応のデバイスもありますから、ハンズフリーでの呼び出しにこだわらなければこちらのほうが使いやすいかもしれません。

ウェイクワードやボタンを利用して呼び出すことではなく、Siriに命令するときの言い回しを変更できるかという意味であれば、答えは「一部イエス」です。iOS 12の新機能「Siriショートカット」に対応したアプリを対象とし、呼び出せる機能もアプリが指定するもの(アプリで利用したことがある機能)に限定されますが、電車の乗り換え案内アプリで特定駅間のルート案内を「マイナビまでの経路を教えて」などと自分好みのフレーズで表現することができます。

  • Siriを呼び出す「ヘイ、シリ」という言葉そのものは変更できませんが、イヤホンを使うなど代替策があります