CES 2019の2日目となる1月9日、基調講演にAMDの社長兼CEOのLisa Su氏が登壇し、ゲーミングやハイパフォーマンスコンピューティングに対する同社の取り組みを紹介した。この中で、スー氏は次期ゲーミングGPUに関するアップデートを行なった。
7nmプロセスで製造される第2世代のコンシューマ向けVega GPUには「Radeon VII」(セブン)の名前が与えられた。同GPUは60個のCU(Compute Unit、1CUあたり64コアを統合、合計3,840コア)を統合し、1.8GH動作を実現することにより、従来のRadeon RX Vega 64(64 CU / 4096コア)に比べ、同じ消費電力であれば25%のパフォーマンス向上を可能とする。また、16GBのHBMメモリを搭載し、1TB/secのメモリ帯域を実現すると言う。
同社は、このRadeon VIIを世界初の7nmプロセス採用ゲーミングGPUと位置付ける一方で、コンテンツクリエイションでも大きなアドバンテージをもたらすという。Adobe Premire ProやOpen CLにおいて、Radeon RX Vega 64と比較すると大幅なパフォーマンス向上を果たすとアピールした。
ゲーム性能でもRadeon VIIは大きな飛躍を果たす。Vulkan対応ゲームのSTRANGER BRIGADEでは、Radeon RX Vega 64に比べて大幅なパフォーマンスアップを実現するほか、DirectX 11やDX12ゲームタイトルでも競合と戦える性能を達成するとアピール。NVIDIAのGeForce RTX 2080との性能比較も披露した。なお、カプコンが3月8日に発売予定のデビルメイクライ5を4K、最高クオリティ設定で動作するデモを披露した。
Lisa Su氏は、Radeon VIIを2月7日に699ドルで発売すると発表。初期出荷分に関してはデビルメイクライ5、バイオハザード2(Redisdent Evil 2)、The Division 2の3つのゲームタイトルをバンドルするという。