ファーウェイはスマートフォン「HUAWEI Pシリーズ」などで、ライカと共同でカメラ機能を開発しています。これまでも両社は、共同のプロモーションも実施してきました。今回、HUAWEI P20 Proなどの発売を契機にして、改めてファーウェイとライカが共同セミナーを開催。写真家の内田ユキオさんが登壇し、写真家の視点でP20 Proの魅力を語りました。

  • ライカ×ファーウェイの魅力 - 写真家・内田ユキオさんが語る

    ライカとHuawei P20/P20 Pro

P20 Proは、ライカ銘のレンズ「VARIO-SUMMILUX-H 1:1.6-2.4/27-80 ASPH.」を搭載しています。35mm判換算27mmのレンズと同80mmのレンズを2つ、さらにモノクロセンサーを搭載するトリプルカメラによる高画質、高い利便性、ライカのチューニングによる画像処理といった、ライカならではのカメラ機能をアピールしています。

P20 ProはNTTドコモから販売されており、SIMロックフリー端末としてP20も用意されています。P20はレンズが「SUMMILUX-H 1:1.6/27 ASPH.」とライカ銘。モノクロセンサーとのデュアルカメラによる高画質や、ライカチューニングなどの機能は変わりません。

ライカと密接に協力して開発されたP20 ProとP20のカメラ機能は、ライカファンの間でも定評があります。長くライカユーザーだったという写真家の内田さんも「P20 Proはポケットに収まるライカという感覚」だと話します。

  • ライカ×ファーウェイの魅力 - 写真家・内田ユキオさんが語る

    写真家の内田ユキオさん

写真の歴史は約200年といわれており、ライカが現在のカメラの原型となった「Ur-Leica」を誕生させて約100年。しかし、カメラ自体の歴史は1000年、と内田さんは言います。これは、風景を投影するためのもので、カメラ・オブスクラ(暗い部屋)と呼ばれていました。これを実際に記録するようになってから写真が生まれました。そして現在の35mmフィルムを開発して、“カメラ”を小型化したのがライカです。

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    「カメラ」の語源ともなった「カメラ・オブスクラ」

1954年にライカが発売した「Leica M3」は、「現在でもフィルムカメラの最高峰」(内田さん)。ライカはすでに高級カメラの代名詞となっていましたが、「ライカが不幸だったのは、M3が凄すぎて、日本のメーカーが追いかけることを諦めたこと」と内田さんは指摘します。その結果、一眼レフカメラが生まれ、世界を席巻することになります。

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    ライカの歴史

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    Leica M3

ただ、内田さんはこの一眼レフという構造は、フィルムの構造上必要だった機構で、「デジタルカメラの構造だけを考えれば、ほぼ一眼レフは不要。近く終焉すると思う」と驚きの発言。P20とP20 Proはスマートフォンですが、改めてライカの存在をアピールする“カメラ”と言えるのかもしれません。

そんなP20 Proで撮影した自身の写真を紹介しながら、内田さんはその魅力を語ります。

画質の評価について内田さんは、ダイナミックレンジ、色再現性、解像、階調という4項目を挙げます。ただ、これらは数値で表すことが難しく、人間の目で評価する必要があり、ライカはこの人間が美しいと考える画質を目指し続けます。「ファーウェイのカメラにも生きている信念」(内田さん)。

  • ライカ×ファーウェイの魅力 - 写真家・内田ユキオさんが語る

    画質を決める4つの評価軸と、ライカの軸とされる3点。ちなみにこのLeica IIIcの写真は、P20 Proのモノクロモードで撮影したものだそうです

P20 Proは、特にデジタルカメラが苦手とされる、緑の色再現性、ミックス光での自然な再現、コントラスト差の激しい被写体といった分野でも安定した写真を撮影でき、炎や水滴、金属の難しい被写体も「カメラまかせの設定だけで撮れる」と内田さん。「プロのスキルは構図と露出」だと内田さんは話しますが、構図(画面)の中で「主役の光」をタッチすることで、露出が適正になります(タッチ操作のAE)。内田さんが言うには、これによって「プロのスキルは構図だけになる」とのこと。

  • ライカ×ファーウェイの魅力 - 写真家・内田ユキオさんが語る
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  • ライカ×ファーウェイの魅力 - 写真家・内田ユキオさんが語る
  • 緑の色再現性、ミックス光での自然な色再現、金属の質感、炎の描写といった、デジタルが苦手とされてきた被写体も見事に表現するP20 Pro

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  • 水滴の表現も美しく、高級カメラでも難しい水族館のクラゲもきれいに撮影できるとしています

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  • ライカ×ファーウェイの魅力 - 写真家・内田ユキオさんが語る
  • 従来のスマートフォンでは難しいシーンも、主役の光をタッチすることで露出も適正に。あとは構図を決めるだけ

さらに、内田さんは「一番たくさん撮って欲しいのはポートレート」と話します。ワイドアパーチャ機能によるボケやミックス光での自然な再現、相手に緊張させないなどのメリットを挙げ、一般的なポートレート撮影に必要な各種カメラ機材が不要になる、と指摘します。

  • ライカ×ファーウェイの魅力 - 写真家・内田ユキオさんが語る
  • ライカ×ファーウェイの魅力 - 写真家・内田ユキオさんが語る
  • ポートレートでの撮影にも威力を発揮するP20 Pro。ポートレートでの撮影に必要な機材も必要なくなると内田さん

「アンバサダーとして若干ひいき目に話したかもしれませんが、ポケットに入るライカとしての満足感があるし、撮影が楽しかった」と内田さん。なお、ファーウェイは、フォトコンテスト「HUAWEI NEXT-IMAGE Awards」を8月21日から本格開始することを発表しており、内田さんが審査員となって、14点の入賞作品が選定されることになっています。応募は9月20日23時59分まで。

  • ライカ×ファーウェイの魅力 - 写真家・内田ユキオさんが語る

    HUAWEI主催のフォトコンテストが開催