エンカレッジ・テクノロジは6月25日、社内やクラウド上のサーバに対する認証・アクセス管理、ログ収集・検査、ファイル入出力管理、パスワード管理など、統合的なセキュリティ対策の最新版のソフトウェア「ESS AdminGate V3.0」を販売開始した。

  • ESS AdminGateの画面

    ESS AdminGateの画面

最新版の主な改良・拡張点として「柔軟な運用が可能」「セキュリティ対策機能の強化」「運用性・使いやすさの改善」の3点を挙げている。

柔軟な運用に関して、従来のバージョンにおけるアクセス管理機能では、同梱するワークフローを使用してアクセス申請し、上長の承認を得るなどの手続きをアクセスの都度行う必要があったが、少人数でシステム管理している組織において、その都度許可を取るプロセスは運用が回らなくなる懸念があったという。

最新版では、従来の申請・承認ベースによるアクセス許可に加え、特定ユーザーに対して特定のサーバへのアクセスを定常的に許可する設定が可能となり、小規模な組織における適用を可能としている。また、パスワードを変更するとシステムへの影響を及ぼすケースでは、パスワードを変更せずにアカウントの貸与も可能とするなど、適用可能なシステムの条件を緩和。

セキュリティ対策機能の強化については、管理対象サーバのアカウントに対する定期パスワード変更を自動的に行う機能を新たに追加した。これにより、標的型攻撃などによりサーバのパスワードを詐取し、情報を持ち出すなどのインシデントを防止できるという。また、製品自体の安全性の向上策として、内部に保存している操作記録データの暗号化にも対応している。

運用性・使いやすさの改善に関しては、データアーカイブ機能を新たに実装し、Web画面から容易な操作で蓄積した記録データの期間を設定することで、外部ストレージにアーカイブとして保存可能になったという。さらに、内部ストレージの空き容量やメモリ使用量の確認、メンテナンス用ログデータのダウンロードなども、Web管理画面から行える。

最新版の販売開始に合わせて、同製品の一部の機能を制限した簡易版であるLite Editionを設定するとともに、従来の年間サブスクリプションライセンス体系に加え、一括買取型のライセンス体系や、最小構成として管理対象サーバ5台から利用できる「Starter Kit」を用意。

サーバ5台が対象の価格は、Lite Editionの年間サブスクリプション型が年額27万円、買い取り型ライセンスが51万円。Standard Editionの年間サブスクリプション型が年額45万円、買い取り型ライセンスが85万円。

なお、年間サブスクリプション型には1年間のライセンス及び保守サービスを含む。加えて、買い取り型ライセンスではライセンス価格の20%相当の保守サービス費用が毎年必要となる。いずれもサーバ6台以上を対象とする場合は、サーバ台数によって金額が変動する。