あまり知られていないことだが、Twitterには複数のツイートをまとめて削除する機能が用意されていない。ひとつひとつのツイートを個別に消すことはできても、何らかの条件を指定してまとまった数のツイートを一括削除したり、あるいは過去の全ツイートを削除することは、標準の機能ではできないのだ。
そのため、例えば進学や就職などライフイベントに伴い、過去のツイートを一括削除したいといった場合も、作業の手間を考えると、アカウントをいちから取り直すほうが手っ取り早いという結論になりがちだ。アカウント名や現状のフォロー・フォロワーが気に入っていてそのまま使い続けたい場合、やや酷な仕様である。
こうした場合に重宝するのが、サードパーティ製のツイート削除ツールだ。期間やRT数、いいね数などの条件指定で過去のツイートを抽出して一括削除できるツールから、指定期間を過ぎれば古いツイートを自動削除してくれるツールまで、さまざまな種類がある。
今回はこうしたツイートの一括削除に対応した国内外のツールを、タイプの違いごとに5つ紹介する。機能だけでなく使い方についてもかなりの相違があるので、説明やスクリーンショットを参考に、目的に合ったツールを使ってほしい。
なお、いずれも利用にあたって個人のTwitterアカウントと連携させる仕様であるため、使い終わったら「アプリ連携」を開いて該当のツールを削除するなど、セキュリティには十分に配慮してほしい。
お手軽さではNo.1の国産ツール「ツイートの一括削除ツール!」
「ツイートの一括削除ツール!」は、その名の通りツイートの一括削除に特化したツール。全ツイートの一括削除のほか、画像の有無、指定した文字列の有無、指定したRT数やいいね数以上(または以下)、指定日以降(以前)での一括削除にも対応。プレビュー機能はないが、対象となるツイート件数が削除前に表示されるので誤操作の心配は少ない。国産ツールゆえのわかりやすさが特徴。
目で確認しながら個別削除するなら「twitools」
「twitools」は、「ツイート選択削除」機能を用いることで、最大1,000件までの過去ツイートの一覧から不要なものを個別に選択し、一括削除が行える。一覧は50件ずつ20ページにわたって表示されるが、複数のツイートにまとめてチェックを入れる機能はなく、目視で確認しながらひとつずつチェックを入れていき、最後に削除を実行する形。絞り込みやソートなどの機能は用意されない。
3,200件超のツイートも全削除できる「黒歴史クリーナー」
「黒歴史クリーナー」は、ツイートの一括削除を行うツール。期間を指定しての削除のほか、リプライやお気に入りの保護機能も備える。またTwitterの標準機能でダウンロードできるツイート履歴ファイルを用い、通常では難しい3,200件を超えるツイートを一括削除する機能も用意されている。削除対象のツイートをプレビュー表示できないため、誤操作には注意したい。
ツイートを絞り込んで削除できる「TweetEraser」
「TweetEraser」は、条件を指定してツイートの一括削除が行えるツール。日付やRT数、いいね数などでのソートや、指定したRT数やいいね数以上(または以下)、指定日以降(以前)、写真の有無など絞り込みオプションの豊富さは突出。無料版は過去3,200ツイートまで、絞り込み条件は3つまでの制限あり。有料版はいいねの削除機能も備える。インターフェイスは英語。
指定期間を過ぎたツイートを自動で消す「TweetDelete」
「TweetDelete」は、古いツイートを自動的に削除するツール。期間は1週間、2週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年から指定可能。期間指定による自動削除機能に特化しており、その他の条件は指摘できないほか、タイムラインを取得してプレビュー表示する機能もなく、いったん連携設定を行えばあとは自動実行されることが特徴。インターフェイスは英語。