Cooler Masterは、オールインワン型の水冷CPUクーラーの試作機を出展していた。空冷でも水冷でも、空気との熱交換で排熱を行うため、基本的に室温よりは下げることができない。真夏など室温が高いときは冷却的に厳しい環境になってしまうが、この試作機はペルチェ素子を使うことで、室温以下にすることが可能だという。
ペルチェ素子は、電気を流すことで、片面から吸熱し、反対の面から放熱するデバイス。これまで、ペルチェ素子や、冷蔵庫のようなコンプレッサー等を使った"キワモノ"クーラーは度々登場しているが、今回の試作機は、それを流行りのオールインワン型水冷CPUクーラーに適用したものだ。
面白いのは、ラジエータを2つ搭載していたこと。これは、最初のラジエータでまず普通に冷却。クーラントをある程度冷却した上で、2つめのラジエータでペルチェ素子による追加冷却を行う。そのためこのラジエータは、グラフィックスカードのクーラーのように、ヒートパイプを使ったものになっていた。
ラジエータを2つ使うため、搭載できるケースは選びそうだが、基本的にはオールインワン型であるので、導入は容易だろう。まだ開発中のため、発売については未定なものの、ブース担当者によれば、「来年以降になるだろう」とのことだった。