ZOTACは、バックパック型PC「VR GO」の新バージョン「2.0」を出展し、ブースで体験できるようになっていた。ヘッドセットを装着してVRを楽しむ際、ジャマなのがPCと接続するためのケーブル。VR GOは、PCを背負ってしまうことで、ケーブルにジャマされることなく、屋内を移動しながらVRを楽しめるというものだ。

  • バックパック型PCの新型「VR GO 2.0」。LEDも搭載しており光る

当然のことながら、背負うときに問題となるのはPCの重さだ。快適さを考えれば軽いほど良いのだが、高品質のVRを実現するためにはハイエンド構成のマシンが必要で、そうすると重くなってしまう。またワイヤレスにするため、電源もバッテリを内蔵しているが、長時間にわたってプレイしようと思えば、それだけバッテリ容量が必要になり、重量の増加に直結する。

初代の重さは4.9kg。COMPUTEX取材中の筆者のバックパックは基本的に10kg以上あるので、それに比べればすでに十分軽いような気もするが、快適にゲームをプレイするためには、軽ければ軽いほど良いのは事実だ。新型では、リチウムイオンバッテリの容量を6,600mAh×2個から6,000mAh×2個に減らすなどして、4.5kgまで軽量化させた。

数字の上ではわずか400gの軽量化であるが、実際に背負ってみると、驚くほど違いを感じる。これは、本体サイズがかなり小さくなっていて、背負う際の負担も軽減されているのかもしれない。

  • ビフォーアフター。左が初代で右が新型だ。かなり小さくなった

  • これだけ小さいと、女性が身につけてもあまり違和感が無い

PCの性能はやや向上。グラフィックスカードはNVIDIA GeForce GTX 1070のままだが、CPUは第8世代のIntel Core i7-8700Tに更新されており、従来モデルのi7-7700Tからは、コア数が4から6に増えた。一方でバッテリ容量が小さくなったため、駆動時間は従来の最長2時間から、1.5時間程度と短くなった。

  • インタフェースは上面と右側に搭載。HDMI×2とDisplayPortなどを備える

  • そのほかのスペック。普通にデスクトップPCとしても利用できる

ワールドワイドでの発売は8月を予定。日本国内での発売時期に関しては、今のところ未定だ。価格も決まっていないが、初代は登場時に30万円台だったので、それが1つの参考になるだろう。