Model A036のサイズは、全長117.8×最大径73mmで、フィルター径は67mm、質量は550g。既存のModel A09に比べると全長はやや長くなり、質量は40gアップしていますが、最大径とフィルター径はまったく同じ。F2.8通しのフルサイズ用標準ズームとしては、引き続き小型軽量の魅力を維持しています。

外装は、最近のタムロン製品に共通した高品位な仕上げが目を引きます。全体をツヤ消しの黒でまとめつつ、アクセントとして根元部分に薄いゴールドのリングを配置し、高級感を高めています。

  • 付属の花形フードを装着した状態。鏡胴部にスイッチ類は何もなく、シンプルな外観です

鏡胴部には、幅の広いズームリングとフォーカスリングを装備。ズームリングよりもフォーカスリングが後ろに配置されている点は、人によっては最初は戸惑うかもしれません。リングの操作感はどちらもスムーズです。

既存レンズのModel A09にあったAF/MFスイッチやズームリングのロックスイッチは省かれました。とはいえ、持ち運びの際に自重でズームが伸びることはありませんでした。

  • マウント部は金属製。各所にはシーリングが施され、簡易防滴に対応しています

  • レンズの最前面には、撥水性と撥油性に優れたフッ素化合物による防汚コートを採用。水滴や手の脂などがついても、すんなり拭き取れます

AFには、独自のステッピングモーターユニット「RXD」(Rapid eXtra-silent stepping Drive)を採用。駆動音はほぼ無音に近く、滑らかに作動します。AFの速度については、暗所でやや迷いが見られるなど超高速とはいえませんが、かといって遅くもなく、実用的なスピードです。もちろん、Model A09+マウントアダプターに比べると高速で、動体にもしっかりと追従できます。

  • Model A036で撮影。シャッター優先AE(F2.8 1/800秒) ISO1600 WB:曇天 焦点距離:28mm カメラ:α7 III

近接性能の高さも見逃せません。最短の撮影距離はワイド端で0.19m、テレ端で0.39mと短く、最大撮影倍率はワイド端で1:2.9、テレ端で1:4を誇ります。ちょっとした接写も気軽に楽しめます。

  • Model A036で撮影。絞り優先AE(F5.6 1/500秒) ISO100 WB:太陽光 焦点距離:40mm カメラ:α7 III

  • Model A036で撮影。絞り優先AE(F2.8 1/15秒) ISO200 WB:オート 焦点距離:75mm カメラ:α7 III

  • Model A036で撮影。絞り優先AE(F2.8 1/160秒) ISO100 WB:太陽光 焦点距離:50mm カメラ:α7 III

  • Model A036で撮影。絞り優先AE(F8 1/200秒) ISO100 WB:太陽光 焦点距離:75mm カメラ:α7 III