キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は5月29日、タブレット端末のカメラを活用した「Mobile Capture(モバイルキャプチャー)ソリューション」を6月1日より提供開始すると発表した。

「Mobile Capture」は、キヤノンMJ独自のアプリケーションで、タブレット端末のカメラで撮影した画像データをキヤノンのカメラ制御や画像エンジンを活用して補正し、視認性の高いOCRデータとして取り込めるソリューション。金融業界や流通業、製造業など、さまざまな紙文書の電子化を支援することができる。

  • ソリューションの概要

    ソリューションの概要

たとえば、生保業界では、申込書などのデジタル化が進んでいても、健康診断書などの紙書類はまだ多く残っている。契約者の自宅で説明することも多いことから、預かる書類のデジタル化が課題であった。同ソリューションは、タブレットで撮影するだけで書類のデータ化が可能なので、アナログ書類の預かりが必要な新規契約時や保険金支払い時などにおいて、業務の効率化を進めることができるという。

撮影用のアプリにはオートシャッター機能が搭載されており、手ぶれ検知やオートフォーカスに加えて、書類の傾きや位置を解析することで、最適な状態を判断して、自動で撮影が行われる。これにより、シャッターボタンを押す際のブレや手動調整によるピントのズレなどを防止できる。

  • 撮影フローのイメージ

    撮影フローのイメージ

また、撮影したデータは、OCR(光学文字認識)の処理を行いやすいように画像補正を行うことで、撮影時に写りこんでしまった影や紙の折り目などを除去し、見やすい状態で保存することができる。

同ソリューションは、顧客のニーズに合わせて、撮影したデータをOCRによってテキストデータ化するドキュメントソリューションや、RPA、BPOなどと組み合わせることが可能。撮影画面のインターフェースなどもカスタムできるという。

提供開始日は2018年6月1日。価格は税別1000万円～(個別システム開発費込み。ただし、導入企業のシステム構成およびシステム開発規模などによって価格は変動する。別途保守費用が必要)だ。

なお、同ソリューションは、すでに日本生命保険、第一生命保険、住友生命保険などに採用されている。